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和牛農家 3プライド記事

New Farm Style株式会社 富永翔太郎の3プライド

12/10/2025

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New Farm Style株式会社 富永翔太郎
熊本県 熊本市
母牛:53頭、子牛:30頭
取材日:2025年12月10日
  • シャンパンでは注ぎ切れない命の器
  • 牛にいいもの、人にやさしいこと。
  • 幸せを条件にした畜産経営

シャンパンでは注ぎ切れない命の器

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記者「富永さんが就農されたきっかけを教えていただけますか?」

「もともと両親が牛を飼っていて、祖父の代から続いている家業だったんですが、自分は若い頃、実家を離れて六本木でホストをしていて、社会人になってからは畜産には一切関わっていなかったんです。正直、当時は家業を継ぐとか、牛のことを考える余裕もなくて、自分の世界で必死でした。そんな中で熊本地震が起きて、実家の牛舎が大きく損傷しました。柱は残っているけど、屋根が全部割れてしまって、雨が降ると牛が濡れてしまう状態で。でも、やっぱり人の家の復旧が優先されるので、牛舎はどうしても後回しになるんですよね。その状況を見たときに、高齢の両親だけでは復旧も飼養も難しいだろうなと思って、戻る決断をしました。正直に言えば、地震がなかったら、今も六本木にいたかもしれません。あの出来事がなければ、自分が畜産に戻る理由を見つけられなかったと思います。」


記者「市内に牧場があるという珍しい立地ですが、どんな課題や工夫がありますか?」

富永さん「市内にあることで、どうしても周囲からの苦情は出やすいです。『臭い』『ハエが出る』といった声ですね。近所の住宅が増えている中、匂い対策としてアンモニア分解剤の『ドクターミスト』を導入しました。他の農家さんではシャボン玉からチョコレートの香りが出る機械を使って対策しているところもあります。また、周辺の畑も宅地開発で減っていて、牧草を育てる場所がなくなってきています。牧場を続けていくには、工夫と対応力が本当に求められます。」


記者「牧場運営で取り入れている特徴的な取り組みがあれば教えてください。」

富永さん「うちは機械やICTの導入を積極的にやっています。『Uモーション』という発情発見装置で、24時間牛の行動をAIが監視してくれて、スマホに通知が来る仕組みです。あと『牛温恵』という破水や出産タイミングを知らせてくれる機械も導入しています。出産の24時間前に通知が来るので、スケジュールが組みやすくなりました。分娩室にはウェブカメラも2台設置していて、離れていても様子が確認できます。昔は父が牛舎で寝泊まりしていましたが、今はだいぶ楽になりましたね。」


記者「今後富永さんの牧場をどんな牧場にしていきたいですか?」

富永さん「うちは繁殖農家なので、出産や種付けのタイミング管理が非常に重要で、休みも取りづらい仕事です。でも、技術が進めば進むほど、もっと楽になるはずだと信じていて。最終的にはセブ島でパソコンを開いたら『発情しました』って通知が来て、人工授精用のてんとう虫型ロボットが精子を運んで受精させる、そんな未来を思い描いています。メーカーにも提案してるんですけど、まだ現実的じゃないって笑われます。でも、誰かが『それ面白いね』って開発してくれたら、必ず実現すると思うんです。そういう未来の牧場のスタイルを自分たちで切り開いていけたらと思っています。」

牛にいいもの、人にやさしいこと。

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記者「富永さんの“こだわり”についてお聞きしたいのですが、何か意識されていることはありますか?」

富永さん「やっぱり牛に“悪いもの”をなるべく与えないっていうのが一番のこだわりですね。結局、人間がその牛の肉を食べるわけで、牛にとって良くないものが入っていたら、それは人間の体にも入ってしまう。だから、できるだけ自然由来のものを使いたいと思ってます。例えば豆腐屋さんから出るおからとか、キノコの菌床など、捨てられるはずだったものを餌として活用してます。キノコ菌って腸にもいいって言われていて、牛の健康にも繋がるし、最終的には食べる人の健康にも繋がると信じてます。」


記者「今後は“食の背景”を重視する消費者も増えると言われています。そういった変化についてどう思われますか?」

富永さん「本当にその通りだと思います。これからの時代、Z世代とか、環境や健康を大事にする人たちがどんどん増えてくると思います。牛が何を食べて育ったかっていう背景も重要視される時代になりますよね。だからこそ、僕らがやってる“自然由来”の餌やりや、廃棄物の再利用といった取り組みはもっと知ってもらうべきだと思ってます。でも、良いことをしてても、発信しなければ誰にも届かないんですよね。だから、今後は“発信力”も農家にとって必要な力だと感じています。」


記者「続いてですが、牧場運営で役立っているオススメの道具や機械があれば教えてください。」

富永さん「うちで一番助かってるのは『哺乳ロボット』ですね。これは子牛に自動でミルクを与えてくれる機械なんですけど、ICタグで一頭ごとの管理ができて、この子は1日何リットル飲めるとか、何回に分けて与えるかも設定できます。昔は哺乳瓶で1頭ずつ与えてて、それだけで1〜2時間かかってました。でも今は、その時間を他の仕事や牛の観察に使える。しかもインターネットに繋がっていて、飲む量やスピードに異変があれば“警告”も出るんです。『あれ、この子今日飲んでないな』っていうのを機械が教えてくれて、病気の早期発見にも繋がってます。粉ミルクも40キロ分くらいセットできて、自動で調整してくれるし、管理画面で子牛の健康状態もわかる。手間が減ったぶん、逆に観察の質は上がってると思います。」

幸せを条件にした畜産経営

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記者「富永さんの牧場で愛用しているアソードを導入されたきっかけについて教えてください。」

富永さん「導入のきっかけは、信頼している今川先生が使っていると聞いたことでした。実際にはまだ使ったことがなかったんですが、あの先生が使ってるなら間違いないだろうと。あとは、“使ってみないと効果はわからない”というのが僕の考えなんですよね。高すぎる商品なら別ですが、アソードは1袋20㎏で8,000円ちょっとくらいで試せる価格だったので、『だったら試してみよう』という気持ちで導入しました。営業の方から話を聞くだけじゃなく、実際に使ってこそ本当の価値がわかると思ってます。」


記者「実際に使ってみて、何か変化は感じられましたか?」

富永さん「まだ使い始めたばかりですが、それでもすでに4頭の子牛が生まれました。特に増し飼いしなくても、自然に体格が良く生まれてきている感覚があります。今までは餌をガンガン増やしてやっと大きく育ってたのが、普通の量で大きく育っている印象で。これはアソードの効果かな?と思ってます。もう少し継続して使ってみたいですね。」


記者「アソードの“100%天然の素材”というのも富永さんのこだわりに合っているものですね。」

富永さん「それはすごく大きなポイントでした。僕自身、牛には“悪いものは与えたくない”という考えを持っていて、自然由来の素材である阿蘇の赤土が原料というのはすごく安心感があります。何かと何かを化学的に混ぜたものじゃなくて、元が土ですから。だからこそ、牛にも安心して与えられると思ってます。」


記者「アソードによる臭気対策についてはいかがですか?」

富永さん「匂いはうちでもすごく課題なんですよ。市内に牧場があるので、近くに倉庫や住宅が建つと、どうしても“臭い”って言われることがあって。『ドクターミスト』でアンモニアの分解をしつつ、アソードで牛の体内から臭いを抑えてくれる。硫化水素、つまり“おならの匂い”の原因になる成分を吸着して、体外に出すというものなので、体内外両方からの匂い対策になるんです。これが両輪で効けば、かなり匂い問題が改善されるんじゃないかと期待してます。」


記者「アソードを使った牛の堆肥が、牧草の収量アップにも繋がるという話もあります。」

富永さん「それ、すごく興味ある話ですね。今、牧草畑がどんどん開発で減っているので、少ない面積でたくさん育てるというのは本当に大事。アソードを摂った牛の糞が、より発酵しやすくて良質な堆肥になると聞きました。冬場でもしっかり発酵して、撒いた後の牧草の糖度や収量が上がるっていうのは、かなり魅力的。今は堆肥センターに出してる状態ですが、今後は自分の畑にも活用していけたらと思ってます。」


記者「大きな後押しになった今川先生についても教えてください。」

富永さん「今川先生は、牛の妊娠や分娩に関わるホルモン『インターフェロン・τ(タウ)』を発見した方で、牛の世界では本当に有名な研究者です。僕もその存在を知ってからずっと尊敬してます。その先生が実際にアソードを使って実験されていると知って、『間違いない』と思ったんですよ。ラジオCMとかネット記事でも名前を拝見しましたが、あれほどの方が評価しているなら、信用に値すると思いました。」


記者「最後に、富永さんの“座右の銘”を教えてください。」

富永さん「うーん…最終的にはやっぱり“牛も人も幸せ”ですね。牛がきつい状態ではだめだし、牛のために人間が犠牲になっても続かない。両方がバランスよく幸せじゃないと、この仕事は成り立たないと思うんです。僕ら家族が幸せであって、牛も健康で快適に過ごせること。これがうちの牧場の理想ですね。」
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哺乳ロボット

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哺乳ロボットは、子牛一頭ごとに最適なミルク量や回数を自動で調整・給乳してくれる先進的な機械です。ICタグによって個体管理ができ、飲む量やスピードの変化を検知して警告を出す機能も備えており、健康状態の把握や病気の早期発見にも貢献します。従来は手作業で1〜2時間かかっていた哺乳作業が自動化され、作業負担を大幅に軽減。インターネット連携により管理画面での健康チェックも可能で、効率と品質の両立が実現されています。大量の粉ミルクもセット可能で、常に新鮮な状態で給乳できる点も魅力。作業の効率化だけでなく、より丁寧な牛の観察やケアに時間を使えるようになる、現場にとって頼れるツールです。

アソード

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「アソード」は、阿蘇の赤土を原料とした100%天然由来の飼料添加物で、牛の健康管理と臭気対策を両立させる新しいアプローチとして注目されています。信頼する大学の教授が研究しているから導入したという富永さんの牧場では、使用開始後すぐに体格の良い子牛が自然に誕生し、餌の量を増やさずとも健やかに育つ効果を実感されているそうです。また、牛の体内で硫化水素などの臭気成分を吸着・排出することで、畜舎周辺の匂い問題にも貢献。さらに、アソードを摂取した牛の糞は、発酵しやすく高品質な堆肥になりやすいため、牧草の糖度や収量向上にも期待が寄せられています。自然素材へのこだわりと、牛へのやさしさを兼ね備えたアソードは、富永さんの牧場を支える心強い味方です。

Writer_T.Shimomuro
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吉岡牧場 吉岡滋の3プライド

11/12/2025

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吉岡牧場 吉岡滋
熊本県 合志市
母牛:120頭、子牛:50頭
取材日:2025年11月12日
  • 倒れて見えた、新しい道
  • 現場の声が一番の教科書
  • 一歩踏み出せば道はできる

倒れて見えた、新しい道

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記者「吉岡さんが畜産の道に進まれたきっかけについてお伺いしたいんですが、最初は何をされていたんですか?」

吉岡さん「もともとは建設業に携わってたんですけど、仕事中に事故に遭ってしまって…。そのときに“もう現場には戻れないかな”と思って。それで、実家が牛を飼っていたこともあり、“じゃあ自分も牛飼ってみようか”と決意しました。少しは“いつかはやるんじゃないか”という気持ちはあったんですが、その事故が本格的に畜産へ舵を切る転機になりましたね。」


記者「それは大きな転機だったんですね。始めた当初は何頭ぐらいの牛からスタートされたんですか?」

吉岡さん「最初は8頭ほどでした。当時23歳くらいで、今から12〜13年前の話になります。右も左もわからず、まさに手探り状態。でも機械の扱いは建設の現場で慣れていたので、そこはちょっと強みでした。少しずつ覚えながら、牛たちと一緒に成長してきた感じですね。」


記者「それから牧場もどんどん大きくされて、今ではかなりの頭数を飼われていると聞きましたが、一番大変だったことは何ですか?」

吉岡さん「やっぱり資金繰りですね。牛舎を新しく構えたときも、以前の牧場主から受け継いだ土地を、自分たちで一から整備しました。この場所も、もとは草だらけで人の手が入ってない状態でした。それを一から整備して、牛を迎え入れられるようにしたんです。牛を増やすには牛舎も広げないといけない。理想と現実の間で、常にバランスを取りながらやってきました。」


記者「なるほど。牧場の牛舎について、何か特にこだわっているポイントはありますか?」

吉岡さん「運動場の広さですね。うちは牛がよく歩けるように広く確保していて、放牧しなくても運動になるくらいのスペースがあります。もともと草が生い茂ってて向こうが見えないくらいの土地でしたが、そこを借りて、自分たちで手を入れて牛が快適に過ごせる環境にしました。運動場が広いと牛の健康状態もいいし、分娩も自然に任せられることが多くて助かってます。」


記者「お話を聞いていると、着実に一歩ずつ積み上げてこられたんだなと感じます。今後、牧場をどうしていきたいという思いはありますか?」

吉岡さん「これ以上大きくするつもりはあまりないですね。今は自分一人でやってる部分が多いですし、無理に規模を広げても管理が難しくなるだけかなと。もし息子が継ぐって言ってくれたら、その時はまた違った形になるかもしれませんが、今は今のペースでやっていくつもりです。家族の手を借りながら、自分たちらしい牧場経営を続けていきたいですね。」

現場の声が一番の教科書

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記者「吉岡さんの牛の育て方について、特に日々気をつけていることやこだわりがあれば教えてください。」

吉岡さん「一番大事にしとるのは“毎日の観察”です。餌をやる時に、1頭でも様子がおかしい牛がおればすぐに気づけるようにしとります。特に、餌を食べに来ない牛は要注意ですね。熱を測ったり、必要があれば別の部屋に移すようにして対応します。毎日見とると、ちょっとした変化にもすぐ気付けるようになるんですよ。」


記者「牛舎の設計や環境面でもいろいろと工夫されているようですね。どんなところに配慮されているんですか?」

吉岡さん「本当は朝日が当たって、西日が当たらんような牛舎が理想なんですけどね。うちは前の牧場主さんから買い取った牛舎なんで、それが難しくて。西日が当たる部分にはギア(よしず)をつけたり、雨の日はカーテンで雨が入らんようにしたりして工夫してます。特に子牛には朝日を当てたいっていう考えがあるけん、将来的には別に牛舎を建てて、子牛専用にしようかと考えとります。」


記者「音楽を流して牛たちをリラックスさせる工夫もされているとお聞きしました。」

吉岡さん「はい、ずっとラジオを流してます。牛が急に音に驚いたりせんようにっていうのもあるし、酪農でも“音楽聴かせると牛乳がよく出る”って話を聞いたことがあって、和牛でも効果あるかもしれんと思ってやり始めました。今ではすっかり習慣ですね。静かすぎると逆に落ち着かん時もありますしね。」


記者「餌についても工夫されていると伺いました。特に“ぐんぐんエース”や“FMB”という名前が出てきましたが、詳しく教えていただけますか?」

吉岡さん「“ぐんぐんエース”は3~5ヶ月の子牛に食べさせとります。これにはモネンシンが入ってて、体が大きくなりやすく、体重もスッと乗ります。ただ、それを9ヶ月10ヶ月までずっと与えると“モネンシンショック”が出る恐れがあるので、うちは5ヶ月で徐々に切り替えます。いきなりやめると下痢したりするので、パラパラと減らしていくんです。FMBはバガスや麦、とうもろこしが入った飼料で、消化が良くて胃袋の“センマイ”もよく育つ。オスにはがっつり食べさせますが、メスには太りすぎないように加減してます。」


記者「吉岡さんの畜産技術は、ご両親から教わったものなんでしょうか?」

吉岡さん「いや、親からはほとんど教わっとらんです。全部ほぼ独学ですね。あと、大きかったのは“飲み会”での学びです(笑)。繁殖農家さんや肥育農家さんたちと酒飲みながら、どんな牛がいいとか、今どんな交配が人気あるとか、リアルな情報を聞くんですよ。現場の声ってやっぱり本で読むよりずっと勉強になるけん、今でも続けてます。」

一歩踏み出せば道はできる

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記者「吉岡さんがアソードを導入されたきっかけは何だったんですか?」

吉岡さん「最初は営業の方が持ってきてくれて、“一回試してみてください”って言われたのがきっかけです。ちょうどその時、子牛が下痢してて、試しにアソードを使ってみたら、フンが黒くなって調子が良くなったんです。そこから“これはいいかも”って思い始めて。最初はミルクに混ぜたりもしましたけど、今は夕方だけ食べさせて、それで下痢も治まったので、アソードに切り替える決断をしました。」


記者「なるほど。導入してすぐに効果を感じられたんですね。食べさせ始めの頃に“なかなか食べてくれなかった”というお話もありましたが、どうやって食べさせるようにしたんですか?」

吉岡さん「最初はなかなか食べない子もいました。でも、うちでは“はぐくみ”っていう粉の餌の上にアソードをちょっとずつ混ぜて、“隠すように”してやったんです。最初は手で混ぜて、その上から少しずつ振りかけるようにして。そうするとだんだん慣れてきて、ある日突然ガッツリ食べるようになりました。あとは、1頭だけじゃなくて、数頭一緒に飼ってると競争意識が働いて自然と食べるようになるんですよ。」


記者「実際にアソードを使ってから、どんな変化を一番感じていますか?」

吉岡さん「やっぱり一番は“下痢が少なくなった”ことですね。フンも黒くて健康的やし、匂いも全然違う。前は牛舎に入った瞬間、ツンとする匂いがあったけど、今はそれがほとんどしません。見学に来た人にも“匂いがしませんね”ってよく言われます。やっぱり腸の調子が整っとる証拠なんじゃないかなと思ってます。また、先日アソードを食べさせていた母牛から採卵したのですが、Aランクの卵が28本も取れました。今までの過去最高は24本だったため、最高記録を更新することできました。後で聞くとアソードを使っている牛から採卵すると卵の状態が良くなっている事例が報告されていると聞き、やっぱり間違いないなと実感しました。」


記者「最後に、吉岡さんの座右の銘を教えてください。」

吉岡さん「“やればできる”ですね。昔から親父にも“せんことには何も進まん”って言われとって、実際に牛舎を買う時も“まずやってみるしかない”って気持ちで決断しました。投資も大きかったけど、やるって決めたらどうにかなるもんです。やっぱり、行動せんと何も変わらんですけん。」
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FMB

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『FMB』はバガス、麦、とうもろこしなどをバランスよく配合した高消化性の飼料で、特に牛の第四胃“センマイ”の発達を促す効果があります。吉岡さんはこの飼料をオス牛にはしっかり食べさせ、筋肉質で大きく育てる一方で、メス牛には太りすぎないよう量を調整して与えているとのこと。胃の健康と消化力の向上を重視する飼養管理の一環として、FMBは重要な役割を果たしています。

ぐんぐんエース

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生後3〜5ヶ月の子牛の健やかな成長を支える『ぐんぐんエース』は、体の成長を促す“モネンシン”を配合した飼料です。吉岡さんの牧場では、子牛の体重がスムーズに増え、骨格のしっかりした育成につながっていると実感されています。ただし、長期間与え続けると“モネンシンショック”と呼ばれる影響が出る可能性があるため、5ヶ月を過ぎた頃から徐々に減らしていくのがポイント。急にやめると下痢を起こすこともあるため、慎重に切り替える工夫が大切だといいます。

アソード

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営業担当者の紹介で試験的に導入された『アソード』は、子牛の下痢対策として始まりました。吉岡さんは「最初に与えた時、フンが黒くなって調子が良くなった」と効果を実感し、夕方の給餌に取り入れるように。現在では下痢の発生も抑えられ、安定した育成ができているそうです。導入初期は食いつきが悪い子牛もいたものの、粉飼料「はぐくみ」に混ぜて少しずつ慣らす工夫を重ね、複数頭で飼うことで自然と食欲を引き出すことに成功。今では牛舎の匂いも軽減され、「見学者に“匂いがしないですね”と言われるほど」と話す吉岡さん。腸内環境の改善が牛全体の健康に直結していることを実感されています。

Writer_T.Shimomuro
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北﨑牧場 北﨑稲子の3プライド

11/21/2024

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北﨑牧場 北﨑稲子
熊本県 球磨郡
親
牛:56頭、子牛:30頭
取材日:2024年11月21日
  • 声をかけ、心を寄せる
  • 畑と牛の二刀流
  • 牛がいてくれるからこそ

声をかけ、心を寄せる

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記者「北﨑さんの牧場で特にこだわっているポイントや工夫されていることを教えてください。」​

北﨑さん「私たちは牛に対する声かけを欠かさないことを心がけています。朝は『おはよう』、夕方には『今日も一日お疲れ様』といった具合に、時間ごとに牛たちに話しかけるんです。この声かけが、牛たちの安心感や穏やかさにつながっているのかなと思っています。実際、他の農家さんからも『北﨑さんの牛は大人しいね』と言っていただけることが多く、それが私たちの一番のセールスポイントだと思っています。」


記者「なるほど。声かけや愛情表現以外で、特に工夫されている点はありますか?」

北﨑さん「女性が牛の世話をしていることが、私たちの牧場の大きな特徴だと思っています。女性ならではの気配りや視点で牛たちを観察することで、小さな変化にも気づきやすくなります。それが牛たちの健康管理にも役立っています。また、牛舎内の雰囲気も柔らかくなり、結果として牛たちがストレスなく過ごせているのではないかと思います。こうした細やかな配慮が、良い育成環境を作っていると思います。」


記者「情報収集にも力を入れているとお聞きしましたが、どのような形で行っていますか?」

北﨑さん「自分が悩んだときには、セリで結果を出している農家さんや専門家に恥ずかしがらずに相談することを大切にしています。例えば『飼料は何キロ与えていますか?』『どうやって混ぜていますか?』といった具体的な質問を率直に聞いています。自分の牧場に合う情報を取捨選択し、まずは試してみることが大事です。成功も失敗も経験として積み重ねることで、牧場経営に活かしていけると思っています。」


 記者「最近その情報収集が実を結んだエピソードがあれば教えてください。」 

北﨑さん「以前、貧血の子牛を失ってしまったことがありました。そのとき、たまたま訪問してくださった営業の方から『これを試してみては?』と試供品をいただきました。以前、獣医さんやラジオCMでその製品の話を聞いたことがあったので、試してみることにしたんです。使い始めると牛たちの調子が良くなり、うちのやり方にも合っていることが分かりました。このタイミングで取り入れたことが本当に良かったと思っています。すべてが巡り合わせで、感謝しかありません。」

Reporter: "Please tell us about the points that you are particularly particular about and the things that you have done to improve your farm."

Kitasaki: "We make it a point to always talk to our cows. We talk to them every hour, saying "Good morning" in the morning and "Thank you for your hard work today" in the evening. I think that talking to them in this way makes the cows feel safe and calm. In fact, other farmers often tell us that "Kitazaki's cows are so well-behaved," and I think that is our biggest selling point."

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Reporter: "I see. Aside from talking to them and showing affection, are there any other things that you have done to improve your farm?"

Kitasaki: "I think that a big feature of our farm is that the cows are taken care of by women. By observing the cows with the attention to detail and perspective that only a woman can have, we are able to see the small things that they are not aware of." It also helps to notice any changes that may be occurring. This also helps to manage the health of the cows. The atmosphere in the barn is also more relaxed, and as a result, I think the cows are able to live without stress. I think this kind of careful consideration creates a good environment for raising the cows. ”


Reporter: “I heard that you also put a lot of effort into gathering information. How do you do this?”

Kitasaki: “When I have a problem, I think it’s important to consult with farmers and experts who have achieved success in the auction without feeling embarrassed. For example, I ask specific questions like, ‘How many kilograms of feed do you give?’ and ‘How do you mix it?’ It’s important to select the information that suits your farm and try it out first. I think that by accumulating successes and failures as experience, I can make use of it in farm management.”


Reporter: "Can you tell us about a recent example where your information gathering paid off?"

Kitasaki: "I once lost a calf that was anemic. At that time, a salesperson happened to visit us and gave us a sample, saying, 'Why don't you try this?' I had heard about the product from a veterinarian and on a radio commercial, so I decided to give it a try. When I started using it, the cows started to feel better, and I found that it suited our method of operation. I'm really glad that I started using it at that time. It was all fate, and I'm just grateful."

畑と牛の二刀流

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記者「北﨑さんの牛の状態に点数をつけるとしたら、何点くらいだと思われますか?」​

北﨑さん「50点ですね。畜産と畑作の両方を手掛けているため、牛の管理に十分な時間を割けていないのが現状です。特に繁殖牛の場合、一年一産が基本とされていますが、それを達成できていないことが点数の低さに直結しています。また、発情の見逃しなどのミスもあり、牧場全体の管理不足を感じています。畑の作業に追われてしまい、どうしても牛にかける手間が不足している点が大きな課題ですね。」
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記者「その50点を100点に近づけるためには、どのような改善が必要だと思いますか?」

北﨑さん「一つは、牛の頭数を減らすか、畑の作付面積を縮小することですね。牛と畑の管理を両立させるのは思った以上に大変なので、作業負担を軽減するための選択が必要だと思います。ただ、畑は牧場の経営を支える重要な部分なので、簡単には縮小できないというジレンマもあります。それ以外には、例えばカメラやセンサーを活用するなど、技術的な支援をもっと取り入れることで管理効率を上げる方法も考えています。」


記者「作業の効率化という点では、牧場でどのような工夫をされていますか?」

北﨑さん「牛舎自体は古いままですが、分娩時にはセンサーやカメラを活用して管理の精度を上げています。以前は夜中に何度も寒い中見回りをしていましたが、今はこれらの技術のおかげで見逃しがほとんどなくなりました。ただし、牛舎の改築など大きな投資は考えていません。その分、牛へのケアや必要な設備に重点的に投資しています。現状の設備でも、適切な補助ツールを取り入れることで、十分な管理ができていると思います。」


記者「北﨑さんが使われているアイテムや道具で、特におすすめのものがあれば教えてください。」

北﨑さん「最近はアソードという添加物を取り入れています。これを使用することで、分娩後の発情回帰が早くなり、子牛の立ち上がりも良くなったと感じています。また、牛舎特有の臭いが抑えられているのも大きな利点です。外部の方からも『臭いが少ない』とよく言われます。これは牧場環境を整えるうえでとても重要なポイントだと思っています。さらに、臭いが抑えられていることでハエの発生を抑え、直近で流行ってきているランピースキン病の媒介リスクも減少させる効果があるのではと思っています。」

Reporter: "If you were to give a score to the condition of your cows, how many would you say they are?"

Kitasaki: "50 points. Because you are involved in both livestock farming and field crops, you are unable to devote enough time to managing your cows. In particular, in the case of breeding cows, the basic rule is to produce one calf per year, but not being able to achieve this is directly linked to the low score. There are also mistakes such as overlooking estrus, and I feel that the management of the entire ranch is lacking. The fact that you are so busy working in the fields that you just can't spend enough time on your cows is a big issue."


Reporter: "I want to get that 50 points closer to 100 points. What improvements do you think are necessary to keep the farm running smoothly?"

Kitasaki: "One is to reduce the number of cows or the area of ​​land used for farming. Managing the cows and the fields at the same time is harder than you might think, so I think we need to make some choices to reduce the workload. However, the fields are an important part of supporting the farm's operations, so there is a dilemma that they cannot be easily reduced. Other than that, we are also considering ways to improve management efficiency by incorporating more technological support, such as using cameras and sensors."


Reporter: "In terms of improving work efficiency, what kind of improvements are being made at the farm? "

Kitasaki: "The barn itself is still old, but we use sensors and cameras at the time of calving to improve the accuracy of management. In the past, we had to patrol the barn many times in the cold at night, but now, thanks to these technologies, we hardly miss any. However, we are not considering making large investments such as renovating the barn. Instead, we are focusing on investing in care for the cows and the necessary equipment. Even with the current equipment, I think we can manage the cows sufficiently by incorporating appropriate auxiliary tools."


Reporter: "Are there any items or tools that you use that you would particularly recommend?"

Kitasaki: "Recently, we have been using an additive called Asode. I feel that by using this, the cows return to estrus more quickly after calving and the calves stand up better. Another major advantage is that the odor peculiar to the barn is suppressed. People outside often say that there is "little odor." I think this is a very important point in creating a ranch environment. Furthermore, I think that suppressing the odor will suppress the occurrence of flies and reduce the risk of transmission of Lumpy Skin Disease, which has recently become popular."

牛がいてくれるからこそ

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記者「北﨑さんが目標にしている方や師匠と呼べる存在を教えてください。」

​北﨑さん「私が目標としているのは、中村八千代さんという女性の牛飼いの方です。彼女は一人で牛の世話をしているだけでなく、出荷する牛の質も非常に高いんです。特に足腰が丈夫で、体格も大きく、人懐っこい牛を育てる技術にはいつも感心させられています。市場では、もっと高く評価されてもいい牛だと思うほどです。さらに、お産や育成など、どんな状況にも冷静に対応される技術と牛に注ぐ深い愛情は、私にとって目標そのものです。」


記者「中村さんから教わったことで、特に印象的だったことは何ですか?」

北﨑さん「以前、子牛を続けて失ってしまい、落ち込んでいた時に中村さんに相談しました。すると『バケツ哺乳を試してみて』とアドバイスをいただいたんです。それまで哺乳瓶を使っていましたが、その言葉でバケツ哺乳を始めることにしました。その結果、哺乳の手間が省けただけでなく、子牛たちの成長もスムーズになりました。また、乳首の交換をマメにすることもアドバイスしていただき、それも実践しています。中村さんの言葉一つ一つが、私の牧場運営を大きく変えるきっかけになっています。」


記者「座右の銘についても教えていただけますか?」

北﨑さん「『田んぼの肥やしは人の足音』という言葉が私の座右の銘です。これは人が田んぼに何度も足を運ぶことで、作物の成長が良くなるという意味ですが、私はこれを牛に置き換えました。牛舎に頻繁に足を運び、牛たちを観察することで、健康状態や異常に気づく機会が増えます。それが結果として牛の成長や牧場全体の向上につながると思っています。観察と愛情を注ぐことが、良い牛を育てる鍵だと信じています。」


記者「牛一頭一頭の管理に対して、どのように取り組まれているのですか?」

北﨑さん「うちでは牛一頭一頭に名前を付けて、個別に声をかけるようにしています。それぞれの性格や特徴、血統まで覚えているので、『この牛はこの牛と一緒にすると相性が良い』といったことまで分かります。実際に獣医さんからも『よくそんなに覚えられますね』と驚かれることが多いです。スタンチョンではなく群飼をしているので、牛の性格を把握して適切に配置することが、健康管理にもつながっています。牛たちが喋らない分、観察から得られる情報が本当に大切だと思っています。」


記者「最後に、北﨑さんが一番伝えたいことを教えてください。」

北﨑さん「何よりもお伝えしたいのは、私たちの生活が牛のおかげで成り立っているという感謝の気持ちです。牛が好きだからこそ、この仕事を続けられていますし、毎日牛と一緒に生活できることを幸せに感じています。特に、口蹄疫などでやむを得ず牛を殺処分せざるを得なかった生産者さんのことを思うと、こうして牛たちと日々の生活を送れることがいかに恵まれているか、改めて感じます。価格に一喜一憂することなく、牛と共に過ごせる日常の幸せを忘れないようにしたいと思っています。牛がいてくれるからこそ、私たちは今の生活を送ることができています。牛と過ごす時間が本当に楽しくて、それが私の原動力になっています。どんな日でも、牛のためにできることを一つ一つ積み重ねていきたいです。」

Reporter: "Please tell us who you look up to and who you can call your mentor."

Kitasaki: "My role model is a female cowherd called Nakamura Yachiyo. Not only does she take care of her cows by herself, but the quality of the cows she ships is also very high. I'm always impressed by her technique, which is to raise cows that are particularly strong in the legs, large in stature, and friendly. I think they deserve to be valued more highly in the market. Furthermore, her technique in calmly dealing with any situation, such as childbirth and raising, and the deep love she pours into her cows are my role model."


Reporter: "Nakamura What was the most memorable thing you learned from him? ”

Kitasaki: “I was feeling down after losing a lot of calves, so I consulted Nakamura. He advised me to try bucket feeding. I had been using bottles, but his advice made me decide to start bucket feeding. As a result, not only did I save time on feeding, but the calves also grew more smoothly. He also advised me to change the nipples more frequently, which I have been doing. Every single word Nakamura said had a big impact on how I run my farm. "


Reporter: "Could you tell us about your motto?"

Kitasaki: "My motto is, 'The fertilizer in the rice fields is the sound of people's footsteps.' This means that the more people visit the rice fields, the better the crops will grow, but I've translated this to cows. By visiting the cowshed frequently and observing the cows, I have more opportunities to notice their health and any abnormalities. I think that this will ultimately lead to the growth of the cows and the improvement of the entire farm. I believe that observation and love are the keys to raising good cows."


Reporter: "I care about each and every cow. How do you deal with this issue?"

Kitasaki: "We give each cow a name and speak to them individually. We remember their personalities, characteristics, and even their lineages, so we can tell things like, "This cow gets along well with this other cow." In fact, even the vets are often surprised that we can remember so much. We don't keep them in stanchions, but rather keep them in groups, so understanding their personalities and placing them appropriately also helps with health management. Since the cows don't talk, I think the information we get from observing them is really important. ”


Reporter: “Finally, please tell us what you most want to convey.”

Kitasaki: “Above all, I want to convey my gratitude that our lives are possible thanks to cows. I can continue this job because I love cows, and I feel happy to be able to live with cows every day. In particular, when I think of producers who have had to cull their cows due to foot-and-mouth disease and other reasons, I feel anew how blessed I am to be able to live my daily life with my cows. I want to try not to get too excited or upset about the price, and not forget the daily happiness of being able to spend time with my cows. It is because of the cows that we are able to live the life we ​​have now. I really enjoy spending time with the cows, and that is what motivates me. No matter what day it is, I want to keep doing what I can for the cows, one by one.”
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アソード

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「アソード」は、牛の健康管理をサポートする添加物で、多くの畜産農家から支持されています。特に分娩前後に与えることで、母牛の発情回帰を早めていると話していました。子牛の立ち上がりが良くなる点も高く評価しているそうです。また、牛舎内の特有の臭いを軽減し、環境改善にも寄与しているため、ハエの発生を抑えており、ランピースキン病の対策になっているのではないかと話していました。

"Asode" is an additive that supports the health management of cows, and is supported by many livestock farmers. He said that giving it to cows before and after parturition in particular hastens the return of estrus in mother cows. He also said that it is highly valued for helping calves to stand up better. He also said that it reduces the particular odor in cowsheds, contributing to improving the environment, which suppresses the occurrence of flies and may be a measure against lumpy skin disease.

Writer_T.Shimomuro
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株式会社ASO塚本ファーム 塚本武弘の3プライド

10/11/2023

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株式会社ASO塚本ファーム
熊本県 阿蘇市
親牛:9頭、肥育牛:110頭
取材日:2023年8月31日
  • 畜産への情熱と専門知識の追求
  • 下痢に対する実証されたアプローチ
  • 個性豊かな美味しい肉の追求

はじめに

畜産業において、健康な牛を育てるためには獣医さんのサポートだけでなく、正しい知識と情熱が必要です。今回取材した株式会社ASO塚本ファームでは代表の塚本さんの畜産経験と彼の肉作りへの情熱に迫り、特に下痢の予防と対策について論文をもとに詳しくお話を伺いました。この記事では、畜産における論文をもとにした下痢対策と健康管理に焦点を当て、塚本さんの独自のアプローチに迫ります。

畜産への情熱と専門知識の追求

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ーー生い立ちと畜産に関する論文を読むようになった背景について教えてください。

高校時代は熊本農業高校に通い農業経済科というところでパソコンや簿記の勉強を行いました。畜産については宮崎大学で学びました。食料生産科学科に進学し、畜産と植物について学びました。院まで進みましたがそちらでは教育関係を学び、卒業後は音楽関係や自動車関連の仕事に就きましたがその後、故郷の熊本に戻り、農業高校で教鞭をとりました。その後仕事を辞めるタイミングで結婚、令和3年に家業を継ぎ今に至ります。
自分で営む上で、獣医さんに頼るだけでなく自分で正しい知識を身に付けなくてはいけないと思い論文を読む機会が増えました。周囲でBRDCの蔓延も相まって本気で勉強を始めました。論文はとっかかりは難しく感じるのですが実はシンプルな文章なので意外と読みやすいものですよ。

下痢に対する実証されたアプローチ

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ーー畜産農家の方々が一番悩まれているものとして「下痢」があげられると思うのですが、論文をもとにした下痢の予防や対策について教えていただけますか?

子牛の成長の仕方、つまりは内臓の成長の仕方が健全であるかどうかというのが一つのポイントですが、健全であるという前提で考えたら季節的なものであったり病気が考えられます。しかし、分娩後すぐに下痢するようであれば母牛への餌の与え方(健康状態)が原因でほぼ間違いないです。母牛に与える餌の設計を見直してみるのがいいでしょう。
その後の話になると胃の中の柔毛の発達の度合いが子牛の消化能力に大きく影響を及ぼすことが分かっているので、柔毛を早く発達させるために早めに固形物を食べさせたほうがいいです。生まれて1週間以内に固形のスターターを食べさせる農家さんもいらっしゃいます。
​第一胃はそういう固形物を柔らかくしたり消化する部分で、吸収するための胃は第四胃になります。ですので飲んだ乳を吸収するのは第四胃が発達していれば十分です。第一胃の柔毛の発達ができないまま育つと、餌を食べるようになったタイミングでほぼ確実に下痢をします。だから餌を増やしていくという段階の前にお腹の中を作ってあげるという取り組みが大事ですね。


ーー生育段階がもっと進んで子牛が下痢をしたらどうですか?

基本的に餌の設計の見直しを行うべきかなと思います。濃厚飼料と粗飼料は何をあげてるか?その量、バランスなど微妙な変化でお腹の中のpH値が変わってしまい慢性的な下痢を引き起こしてしまいます。牧場自体が下痢体質の繁殖農家は市場でも下痢しますし、せりで落とされた先でもずっと下痢をします。ひどい子は1ヶ月以上続き何をしても治らないです。そうなると1ヶ月や2ヶ月ぐらいじゃ戻らないことがほとんどです。いかに餌を食べ始める段階で餌の設計を確立できるかが重要ということですね。原因が牛舎の環境(菌やウイルスなど)という場合もありますけどね。
ほかにも飲み水の温度は下痢にかなり影響してきます。冷たすぎたり、ヒーターでお湯が出るようにされてない農家さんでは飲水量がかなり減ります。また、飲んでもお腹を壊しがちです。飲み水の温度のケアも非常に重要です。


ーー下痢を効果的に対策する方法などはありますか?

私が調べた中で一番いいなと思ったのが乳酸菌系添加剤+オリゴ糖+ミネラル系の添加剤の組み合わせですね。乳酸菌とオリゴ糖の組み合わせというのが菌を働かせるうえですごく効果的な組み合わせなんです。プロバイオティクス(乳酸菌)と、プレバイオティクス(乳酸菌の栄養源であるオリゴ糖)を組み合わせたシンバイオティクスを摂取することが牛の腸内環境を整える鍵になります。シンバイオティクスは感染症を引き起こすような悪い菌が腸内で異常増殖するのを抑えたり、腸のバリア機能を改善してくれたり、私たち人間の腸活でも注目されています。牛の下痢は、菌がルーメン(第一胃)のpH値を変えてしまうことが原因で起こることが多いですが、シンバイオティクスを与えることで腸内環境の急激な変化を防ぐことが期待できるため、pHの変化に対して緩衝的に働いてくれるシンバイオティクスは下痢の予防にぴったりです。ミネラルは各成分で様々な役割があります。例えばシリカにはいろんな悪いものをこし取る性質があったり、アソードに含まれる酸化鉄は腸内の悪いガスを吸着するので悪玉菌の発生を抑制したりなど成分によって様々です。そういった1つ1つの機能を総合的に見て、この組み合わせが一番いいなと私は思います。

個性豊かな美味しい肉の追求

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ーー塚本さんの農場の今後の展望や思いを教えていただけますか?

私たちは肉本来の味わいにとことん追求した「本当に美味しい肉」を作りたいと思っています。肉の質を高めること、つまりアミノ酸などの旨味成分を高めていくことは非常に難しい技術です。何度も試行錯誤を重ね餌の配合を変えたり試食したりを繰り返し、ようやく旨味を高めることに成功しました。今後は新たに加工場を設立して肉の提供をしていきたいですね。その際ブランド名はあえてつけず、その子たちその子たち1頭1頭の個性を楽しんでもらう取り組みをしていきたいですね。
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編集後記

美味しい肉の秘密は牛たちの健康から始まります。自ら作り上げる農場だからこそ、正しい知識を自ら習得し活用する姿は取材していて大変感銘を受けました。また、牛たちの個性を活かし、ブランド名に頼らず、一頭一頭の個性を楽しむアプローチは他に類を見ない発想で面白さを感じました。塚本さんの取り組みが美味しさを求める人々に新たな感動を提供し続けることでしょう。

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ハエたたき

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塚本ファームには不思議とハエがあまりいません。これも論文に基づく仕掛けがあるのかと思いきやこれはすべて人力なんだそうです。愛用のハエたたきで毎日ハエから牛たちを守っているそうです。
Writer_T.Shimomuro
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    概要

    和牛農家に3プライドを取材しました。

    ■取材日時■

    8月 2026
    7月 2026
    1月 2026
    12月 2025
    11月 2025
    8月 2025
    7月 2025
    6月 2025
    5月 2025
    4月 2025
    2月 2025
    1月 2025
    12月 2024
    11月 2024
    10月 2024
    9月 2024
    8月 2024
    7月 2024
    6月 2024
    5月 2024
    4月 2024
    3月 2024
    2月 2024
    1月 2024
    12月 2023
    11月 2023
    10月 2023
    9月 2023
    8月 2023
    7月 2023
    7月 2021

    ■アソード効果一覧■

    すべて
    100%天然素材
    ガス溜まり対策
    ミネラルの補給
    栄養吸収・飼料効率
    肝機能サポート
    採卵成績
    産後の立上り
    子牛の体格・発育
    子牛の毛並み
    臭気対策
    初乳の質
    食い込み
    堆肥の変化
    代謝・活力
    腸内環境
    土壌・作物への効果
    投薬量の削減
    軟便・下痢
    発情・受胎・繁殖成績
    貧血対策
    立ち上がり
    嗜好性・食いつき

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【協力】株式会社日本リモナイト
本社:熊本県阿蘇市狩尾289番地
熊本営業所:熊本市北区龍田3丁目32−18

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