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林田牧場 林田祐知
熊本県 天草市 親牛:14頭、子牛:9頭 取材日:2025年11月11日
天草の風に鍛えられた命
記者「林田さんの牧場では、どのようなこだわりを持って牛を育てているのでしょうか?」
林田さん「うちでは、特に子牛のうちは自由に動き回らせることを大切にしています。まだ部屋に閉じ込めたりせず、4〜5ヶ月くらいまでは放して歩かせるんです。放牧地が遠いので敷地の周辺を自由にうろつかせる形ですが、これでストレスも減って、健康にもいいんですよ。牛が自分のペースで動けるようにしてやるのが一番だと考えています。」 記者「なるほど。そういったスタイルは珍しいと思うのですが、始められたきっかけは何だったのでしょうか?」 林田さん「もう10年ほど前になりますかね。当時、牛をずっと繋いで管理していたんですが、どうも太りすぎたり、健康面でもうまくいかないことがあったんです。細かいうちからしっかり動かしてやる方が、結局は体づくりにも繁殖にも良いんじゃないかと気づいて、それから放し飼いを取り入れました。運動が一番の薬ですね。」 記者「運動以外にも、健康管理で工夫されていることはありますか?」 林田さん「うちはビタミンの投与を一年中欠かさずやってます。ビタミンCや総合ビタミンなどを混ぜて、繁殖成績の向上を狙っています。特に種付けの成功率を高めるためにやっているんですが、それだけじゃなくて、子牛の風邪や肺炎も減った気がします。やっぱり栄養状態を整えておくと、牛全体が元気になりますね。」 記者「天草という土地柄で、牛の飼育に影響している地域特性はありますか?」 林田さん「天草は寒暖差が激しい地域で、夏はすごく暑くて、冬は寒いんです。だから、牛の管理も細かく気をつける必要があります。冬場はヒーターを焚いたり、ジャケットを着せたりして風邪を引かせないようにしています。全国的にもそうかもしれませんが、天草ではその寒暖差への対応が特に重要だと感じています。」 元漁師が歩んだ20年の畜産道
記者「林田さんが畜産を始めたきっかけについて、何かエピソードがあれば教えていただけますか?」
林田さん「もともとは親が数頭だけ牛を飼ってたんですが、高齢で続けるのが難しくなってきて。これはいかんと思って、20年ほど前に自分が本格的に継ぐことにしました。最初は20頭ほどから始めて、少しずつ規模を広げました。実はそれまでは漁師をしてたんです。養殖場で働いてて、そこから牛飼いへ転身。魚と牛では全く勝手が違って戸惑いもありましたが、命を育てるって意味では通じるものも感じています。」 記者「ゼロからのスタートだったということですが、特に大変だったことは何でしたか?」 林田さん「やっぱりお金ですね。資金繰りには本当に苦労しました。最初は借金して牛を導入したり、設備整えたり…それを返していくのがもう大変で。でも、少しでも餌代を浮かせるために、地域の人たちが草刈りで出す“かや”をもらって与えたりして工夫しました。そしたら、思いがけずその“かや”が牛に合ってたみたいで、種がつきやすくなったんですよ。苦労して工夫したことが、いい結果に繋がったのが嬉しかったですね。」 記者「それはすごいですね。今後、牧場の運営について何か展望はありますか?」 林田さん「もうずっと一人でやってきたので、今さら人を雇う気もないんです。ただ、最近では人工授精の成功率も上がって、昔に比べるとだいぶ楽になりました。アソードという飼料を使い出してから、種の付きも良くなって、牛が元気でいてくれる。やっぱり日々の積み重ねと、信頼できる道具や飼料の力も大きいですね。」 記者「林田さんが実際に使っていて“これは役立った”というアイテムがあれば教えてください。」 林田さん「『ビオスリーエース』っていう土壌環境を良くするための菌を1年中与えてるんです。これを使うようになってから、牛舎の環境が格段に良くなりました。昔は子牛がすぐ風邪ひいてたけど、ここ3年くらいは全然。健康な環境を作るって大事だなと改めて実感してます。高い薬を使う前に、まず土から変える。地味だけど、こういうことが後々効いてくるんです。」 利益の前に、感謝を忘れない
記者「林田さんがアソードを本格的に導入されたきっかけについて教えてください。いつ頃から使い始めたんですか?」
林田さん「本格的に使い出したのは、ちょうど1〜2年前くらいですね。最初は堆肥づくりのために振っていたんですが、親牛の体調が悪くなったのがきっかけでした。産後の立ち上がりが悪かったり、腹水が溜まったりして。何か足りないと思ってアソードを牛にも食べさせてみたら、そこから症状が落ち着いてきたんですよ。偶然かもしれませんが、あれ以来大きな病気もなくなって、種付けの成績も良くなりました。」 記者「もともとは堆肥用だったということですが、堆肥に使った時の効果はいかがでしたか?」 林田さん「堆肥の発酵が良くなって、温度の上がりも早かったですね。当時はまだ牛に与える用途じゃなくて、豚向けの飼料が主流だった頃です。それでも『これ、ただの土じゃないな』って感触があって、長年忘れられなかったんですよ。YouTubeで他の農家さんが牛に与えているのを見て、『あ、これならうちも』と思って本格的に導入しました。」 記者「実際に牛に与えてみて、健康面以外に変化はありましたか?」 林田さん「体がしっかり大きくなってきましたね。飼料の吸収が良くなったのか、育ちも早い気がします。下痢が減ったのも大きな変化です。それから、堆肥の質も良くなったので、野菜農家さんに分けたら『味が良くなった』『収量が増えた』って喜ばれました。実際に、みかんやスナップエンドウに使った人からも評判がよくて、うちにも『使ってみんね』って声がかかるようになりました。最初はちょっとしたきっかけでしたけど、今では牛も元気になるし、堆肥もいい、野菜もよく育つ。まさに“生き物を支える土台”みたいな存在です。アソードみたいに自然の力で支えてくれる存在は本当にありがたいですね。」 記者「林田さんの“座右の銘”や、日々の仕事の中で大事にしている言葉はありますか?」 林田さん「やっぱり“生き物に感謝”ってのは、自然と心の中にある言葉かもしれないですね。漁師時代も今の牛飼いの仕事も、いろんな生き物を見てきて、生まれて、育って、死んでいく姿をずっと見てきたからこそ思うところがあります。自分たちはその命に生かされとるけん、やっぱり感謝の気持ちは忘れちゃいけないですね。」 記者「病気の牛や、厳しい状況もたくさん見てこられた中で、その想いはより強くなったんじゃないでしょうか。」 林田さん「そうですね。例えば、昔生まれた子牛で足の形がちょっとおかしくて、育つかどうかも分からんってのがいたんです。でも、その子がなんとか元気に育ってくれた時は、本当に“ありがとう”って気持ちでした。生き物ってのは、こっちがどれだけ手をかけて、気を配ってやれるかで大きく変わる。そういう場面を見るたびに、感謝と責任の重さを感じますね。牛はペットじゃないし、利益を出さなきゃやっていけません。だけど、儲けだけを考えたら絶対に続かないと思います。ちゃんと牛を見て、感謝の気持ちを持って、いい仕事をすれば、結果は後からついてくる。そう信じてやってます。」 ビオスリーエース
牛舎の環境改善に取り組む林田さんが愛用しているのが、土壌環境を整えるための菌『ビオスリーエース』。一年を通して与えることで、以前は風邪をひきやすかった子牛たちの病状の悪化が抑えられるようになったそうです。
アソード
堆肥づくりから牛の健康管理、さらに野菜の品質向上まで、多方面で効果を発揮しているのが『アソード』です。林田さんが本格的に使い始めたのは1〜2年前。もともとは堆肥の発酵促進を目的に使っていたものの、親牛の産後の不調をきっかけに飼料としても取り入れたところ、体調が安定し、種付けの成績も向上。「偶然かもしれないけど、あれから大きな病気もなくなった」と話します。また、発酵の進んだ堆肥は野菜農家にも好評で、味や収量の向上に貢献。「牛も野菜も元気になる、“生き物を支える土台”のような存在」と語る林田さんにとって、アソードは今や欠かせないパートナーです。
Writer_T.Shimomuro
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美間坂牧場
佐賀県唐津市 和牛:65頭 取材日:2023年6月14日
はじめに
美間坂牧場では、ICT(※1)導入による効率化とゲノム(※2)活用による品質向上に取り組まれています。また、自家牧草の栽培にも工夫を凝らしており、牛の健康と成長に寄与しています。本記事では、肉牛枝肉共励会で2年連続最優秀賞を受賞した美間坂さんの取り組みについて詳しくご紹介します。
(※1)情報処理および通信技術の総称を指す用語のこと (※2)遺伝子と染色体から合成された言葉で、DNAのすべての遺伝情報のこと ICT化で変わる牧場の日常
ー美間坂さんの牧場でのICT導入について具体的な変化など教えていただけますか?
ICTの活用は私たちの業務を大きく変えました。一つは、牛の分娩に関してです。以前は分娩が近づくと、夜通しで見守る必要がありました。しかし、今ではICTの力を借りて、分娩の兆候が現れたときにメールで通知を受け取ることができます。これにより立ち会う頻度が減り、必要以上の労力を割かずにすむようになりました。私自身、この時間を活用して趣味のゴルフを楽しむ時間が増えたほどです。また、このシステムで体調の微妙な変化もすぐに察知でき、必要なケアを適切なタイミングでできるので、牛たちにも優しい道具だと思っています。 最優秀賞への道:ゲノム活用
ー美間坂さんの牧場でのゲノム検査についてお伺いできますか?
私たちの牧場では、ゲノム検査を行って牛一頭一頭のケアに活かしています。具体的には、BMSという遺伝子検査を導入し、その結果を基にエサの調整や、優れた遺伝的特性を持つ子牛の選び出しています。この方法により、私たちは牛の遺伝的な可能性を最大限に活用することができます。 ーゲノム検査のおかげで「見た目」だけではわからない子牛たち1頭1頭の特性を知ることができるのですね。 そうですね。これらの遺伝情報を通じて、病気への耐性や生産性の向上も図ることができます。実際に、当牧場の牛は2年連続で肉牛枝肉共励会の最優秀賞を受賞しました。これも、ゲノム解析を通じて適切な育成を行えた結果と考えています。 牧草品質が牛育成に与える影響
ー美間坂牧場で自家製の牧草を利用していると聞きましたが、その詳細を教えていただけますか?
自家牧草は私の一つのこだわりでもあります。私たちの牧場では、A飼料の「アソード」を食べた牛の堆肥を活用して、土壌を肥沃に保ち、そこで自家製の牧草を栽培しています。この牧草は栄養バランスが理想的で、牛たちの健康維持と成長にすごく役立っています。高品質な牧草を与えることで、種付けの成功率が上がっている気がします。また、自家製の牧草を使用することで、飼料価格の高騰への対策にもなっています。そういった点も含めて、牛たちの品質向上に貢献しています。 ー牧草作りは季節や天候などの影響をうけるのでとても労力がかかるそうですが、美間坂さんお一人でされているのですか? そうですね。基本的には私一人ですべて行っています。一人で牛の世話と牧草の栽培を手掛けるのは確かに大変な作業です。「牛への愛情」があるからこそ、この仕事が続けられるのでしょうね。 ーありがとうございました。 編集後記
今回、美間坂さんの牧場を訪問し、ICT技術の導入やゲノム検査、自家牧草栽培など、革新的な方法で畜産業に取り組む姿を間近で見ることができました。畜産業と聞くと伝統的なイメージが強いかもしれませんが、美間坂さんの牧場のように、最新の技術を活用しながら経営する姿は、まさに新時代の畜産業の姿だと感じました。畜産業とは「牛への愛情」と語る美間坂さんの笑顔には、深い愛情と喜びが溢れていました。
こだわりのアイテム
自家牧草
美間坂さんの育てる牧草はアソードを取り入れた牛の堆肥から作られます。
牧草の質次第で種付けの良さが変わってくるため牧草づくりには特に強いこだわりをもって取り組んでいます。
Writer_T.Shimomuro
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概要和牛農家に3プライドを取材しました。 ■取材日時■
8月 2026
■アソード効果一覧■
すべて
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