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高本ファーム 高本茜
熊本県 合志市 子牛:10頭、育成牛:6頭、母牛:16頭 取材日:2026年7月1日
受け継ぐ牧場、繋ぐ未来
記者「高本さんが牧場を継ごうと決めたきっかけや、牧場運営を始めることになったエピソードを教えてください。」
高本さん「実は高校を卒業する前から、いつかは家の牧場を継ごうという気持ちは持っていました。当時は外で仕事をしながら家業を手伝う形も考えていたんですが、父が体調を崩し始めたことが大きな転機になりました。父は大腿骨を骨折するなど、少しずつ体に不調が出ていて、『このままでは自分が継がなければ牧場を守れない』という思いが強くなったんです。そこで覚悟を決めて、牧場一本でやっていこうと決意しました。祖父の代から続く牧場なので、その歴史を絶やしたくないという気持ちもありましたし、小さい頃から当たり前のように牛と一緒に育ってきたので、自分にとっては自然な選択でもありました。」 記者「牧場を運営する中で、特に苦労したことや印象に残っている出来事はありますか。」 高本さん「意外に思われるかもしれませんが、一番大変だったのは車の免許を取ることでした。自動車学校までは順調だったんですが、本免許を取得するために免許センターへ行って試験を受けるのが本当に苦労しました。それ以外にも、牛を扱う仕事ではケガをすることもありますし、毎日が勉強ですね。また、令和5年度には品評会へ牛を2頭出品し、そのうち1頭が2席という結果をいただきました。ただ、品評会では牛をきちんと立たせたり落ち着かせたりする技術も必要で、その準備や練習はとても大変でした。良い結果はうれしかったですが、その裏にはたくさんの苦労がありました。」 記者「高本さんにとって、牛を育てる仕事の魅力や楽しさはどんなところにありますか。」 高本さん「私は物心ついた頃から牛がいる環境で育ちました。記憶にあるのは3歳くらいからですが、それ以前から牧場には牛がいて、牛と一緒に成長してきたような感覚があります。祖父の代から続く牧場なので、牛のいる生活は私にとって当たり前の日常でした。小学校の頃には『将来は牧場を継ぐ』と自然に思っていましたし、その気持ちは今でも変わっていません。牛を育てること自体が好きですし、一頭一頭の成長を近くで見守れることに大きなやりがいを感じています。毎日世話をするからこそ、牛が元気に育ってくれる姿を見る瞬間が何よりうれしいですね。」 記者「これからの高本牧場について、近い目標や将来の夢を教えてください。」 高本さん「まずは牛舎の環境をさらに良くしたいと考えています。以前は2つの牛舎があり、スペースが狭くて堆肥の管理もしづらい部分がありました。だからこそ、今後は飼育スペースをもっと使いやすい形に整備して、牛にとっても人にとっても管理しやすい牧場を目指したいですね。そして直近の目標は飼養頭数を30頭まで増やすことです。現在は子牛も合わせて19頭いるので、あと11頭増やせば目標に届きます。一気に100頭規模を目指すというより、自分たちらしく丁寧に牛を育てながら、少しずつ規模を広げていくことが今の目標です。」 牛との向き合い方が信頼を作る
記者「高本さんが牛を育てる上で、一番大切にしているこだわりを教えてください。」
高本さん「正直に言うと、最初は『これが自分のこだわりです』と意識したことはあまりなかったんですが、今一番大切にしているのは、人によく慣れた牛を育てることです。うちの牛は比較的フレンドリーな子が多く、誰でも触れられるくらい人懐っこい性格なんですが、もっと落ち着いて人と接する牛に育てたいと思っています。競り場では慣れていない牛ほど落ち着きを失ってしまうこともあるので、普段から人との信頼関係を築いておくことが、牛にとっても人にとっても大切だと考えています。」 記者「人に慣れた牛を育てるために、普段どのようなことを意識していますか。また、メリットや難しさも教えてください。」 高本さん「特別なことではありませんが、とにかく毎日牛と接することを心掛けています。近くで声を掛けたり、優しく触ってあげたりして、人を怖がらないように育てています。ただ、小さい頃に無理をさせると逆に人を怖がるようになることもあるので、その子の性格を見ながら距離感を大事にしています。人に慣れることで管理もしやすくなりますが、慣れすぎると牛との距離感が分からなくなり、人に乗ってきたりすることもあります。だからこそ、信頼関係を築きながらも適度な距離を保つことが大切だと感じています。」 記者「飼育方法や血統について、高本さんが特に意識していることはありますか。」 高本さん「最近は組合のトウモロコシを与えるようになり、以前よりも胴がしっかり伸びた体つきの良い牛が育つようになったと感じています。もちろん餌だけではなく、与え方や管理方法も影響すると思います。また、獣医さんや種付けでお世話になっている授精師さんからは、血統ごとの特徴を教えていただきながら勉強しています。例えば『諒太郎』という血統は風邪をひきやすい傾向があるため、体調の変化を特に注意して見ています。良い特徴だけを見るのではなく、それぞれの血統の弱い部分も理解しながら、一頭一頭に合った管理をすることを心掛けています。」 記者「牧場で長年愛用している、おすすめの道具やアイテムがあれば教えてください。」 高本さん「子牛は小さい頃に下痢をしやすいことがあるので、『ミヤリサン』は牧場に欠かせないアイテムです。少しお腹の調子が悪そうだと感じた時に餌へ混ぜて使っていて、本当に何度も助けられてきました。父の代から20年近く使い続けているくらい信頼している製品です。青とオレンジの2種類を常備していて、溶けやすさなどに違いはありますが、どちらも状況に応じて使い分けています。毎日の管理は小さな積み重ねですが、こうした道具に支えられながら牛の健康を守っています。」 未来へ残したい牛を育てる。
記者「アソードを導入したきっかけと、実際に感じた効果について教えてください。」
高本さん「導入する前は、思うように受胎しないことが多くて、『どうしたら受胎率を上げられるだろう』と悩んでいました。そんな時に吉岡さんからアソードを紹介していただいたのがきっかけです。使い始めてからは、それまで3頭中何頭つくかなという状態だったのが、3頭すべて受胎することも増え、繁殖成績が安定してきました。それだけでなく、生まれてくる子牛の毛並みや気質も以前より良くなったように感じています。以前は個体差が大きかったのですが、全体的に質が揃い、牛の状態が安定してきたことで『導入して良かった』と実感しています。家族も見た目の変化を感じるほどだったので、今では欠かせない存在になっています。」 記者「アソードを使う中で、新たな目標や理想の牛づくりは見えてきましたか。」 高本さん「受胎率や子牛の質が安定してきたことで、次はもっと体格の良い牛を育てたいという目標ができました。私が目標にしている先輩農家さんは、生まれた時から大きく立派な子牛を育てられていて、自分もそこに少しでも近づきたいと思っています。実際に今年3月に生まれた『諒太郎』の血統の子牛は、生まれた時から50キロ近くあり、4か月経った今でも同じ月齢の牛を追い越すほど大きく育っています。この牛は販売せず繁殖牛として残す予定です。自分の牧場で育てた優秀な牛を次の世代へつなぎ、少しずつ牧場全体のレベルを上げていきたいと考えています。」 記者「登録検査で高得点を獲得されたそうですが、その時のお話を聞かせてください。」 高本さん「繁殖牛として登録するための検査で、17か月齢という比較的若い時期に83.2点という評価をいただくことができました。うちの牧場ではこれまで80点台前半が最高だったので、自分たちにとっては本当にうれしい結果でした。この牛は、種付けでお世話になっている授精師さんから『この牛を残した方がいい』と勧めてもらって選んだ牛なんです。長年の経験を持つ先輩の目利きを信じた結果が、この点数につながったと思っています。私たちは良い牛を買い集めるより、自分たちで育てた牛で高い評価をいただける牧場を目指しているので、大きな自信になりました。」 記者「健康面では、アソードを使い始めてどのような変化がありましたか。」 高本さん「以前はガス溜まりになる牛が毎年何頭かいて、薬を飲ませても再発することがありました。しかし、アソードを使い始めてからは、その症状がほとんど見られなくなりました。牛自身が自然にガスを出せるようになり、薬に頼ることもほぼなくなっています。また、食いつきも非常に良くなり、中にはアソードを入れないと餌を食べないくらい気に入っている牛もいます。さらに栄養の吸収効率が上がったことで堆肥の量が少なくなったことや、牛の代謝が良くなり、赤牛では汗をかくほど活発になった様子も見られます。毎日牛を見ているからこそ分かる変化が積み重なり、その効果を実感しています。」 記者「アソードを使い続ける中で、牛だけではなく牧草や土づくりにも変化は感じていますか。」 高本さん「実際に堆肥を畑へ使うようになってから、土の状態が以前とは変わってきたと感じています。以前は土が固く、水分が多いとぬかるんで作業しにくいこともあったんですが、最近は土が柔らかくなり、耕した時の感触も良くなりました。植え付け作業もしやすくなり、土を触るだけでも『状態が良くなってきたな』と実感しています。牧草についても、葉がしっかりしてきた印象がありますし、これから収量がどれくらい変わってくるのか楽しみにしています。牛だけではなく、堆肥を通して土づくりにも良い影響が出ているのではないかと期待しています。」 記者「畑や家庭菜園でも変化はありましたか。」 高本さん「牧草だけでなく、自宅で育てている野菜でも変化を感じています。今年は男爵とつきあかりという2種類のジャガイモを植えたんですが、昨年より収穫量が増えました。もちろん種イモの量や管理方法など、いろいろな要因があると思いますが、堆肥の状態が良くなったことも影響しているのではないかと感じています。今後は牧草の収量や品質もしっかり見ながら、牛だけでなく畑全体にも良い循環をつくっていきたいですね。」 記者「最後に、高本さんの座右の銘を教えてください。」 高本さん「いくつか思い浮かびますが、一つ選ぶとしたら『牛に優しく』ですね。以前は人に慣れていない牛もいて、接し方が十分ではなかったと感じることもありました。だからこそ今は、一頭一頭に丁寧に向き合い、どの牛にも優しく接することを一番大切にしています。牛に優しく接すれば、人を信頼してくれる牛に育ちますし、毎日の管理もしやすくなります。牛にとっても、人にとっても安心できる環境をつくることが、自分の牧場づくりの基本だと思っています。」 ミヤリサン
「ミヤリサン」は、子牛のお腹の健康管理を支える牧場の定番アイテムです。お腹の調子が気になる際に餌へ混ぜて使用でき、日々の健康維持をサポートします。長年にわたり愛用されている実績があり、現場で培われた信頼のもと、毎日の飼養管理を支える心強い製品として親しまれています。
アソード
「アソード」は、繁殖成績の向上から牛の健康管理、さらには土づくりまで、牧場経営を幅広くサポートする添加剤として注目されています。受胎率の安定や子牛の質の向上、食いつきの改善など、日々の飼養管理における変化が期待されるほか、牛のコンディション維持にも役立つ製品として継続的に活用されています。また、堆肥の状態が良くなることで土壌環境の改善にもつながる可能性があり、牧草や家庭菜園などの作物づくりにも好影響が期待されています。牛の健康を支えるだけでなく、堆肥を通じて土づくりや作物栽培へと良い循環を生み出し、牧場全体の生産性向上を目指す取り組みを支える点も大きな特長です。毎日の飼養管理の積み重ねを支え、牛づくりと環境づくりの両面から牧場経営を後押しする添加剤として、多くの現場で期待を集めています。
Writer_T.Shimomuro
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New Farm Style株式会社 富永翔太郎
熊本県 熊本市 母牛:53頭、子牛:30頭 取材日:2025年12月10日
シャンパンでは注ぎ切れない命の器
記者「富永さんが就農されたきっかけを教えていただけますか?」
「もともと両親が牛を飼っていて、祖父の代から続いている家業だったんですが、自分は若い頃、実家を離れて六本木でホストをしていて、社会人になってからは畜産には一切関わっていなかったんです。正直、当時は家業を継ぐとか、牛のことを考える余裕もなくて、自分の世界で必死でした。そんな中で熊本地震が起きて、実家の牛舎が大きく損傷しました。柱は残っているけど、屋根が全部割れてしまって、雨が降ると牛が濡れてしまう状態で。でも、やっぱり人の家の復旧が優先されるので、牛舎はどうしても後回しになるんですよね。その状況を見たときに、高齢の両親だけでは復旧も飼養も難しいだろうなと思って、戻る決断をしました。正直に言えば、地震がなかったら、今も六本木にいたかもしれません。あの出来事がなければ、自分が畜産に戻る理由を見つけられなかったと思います。」 記者「市内に牧場があるという珍しい立地ですが、どんな課題や工夫がありますか?」 富永さん「市内にあることで、どうしても周囲からの苦情は出やすいです。『臭い』『ハエが出る』といった声ですね。近所の住宅が増えている中、匂い対策としてアンモニア分解剤の『ドクターミスト』を導入しました。他の農家さんではシャボン玉からチョコレートの香りが出る機械を使って対策しているところもあります。また、周辺の畑も宅地開発で減っていて、牧草を育てる場所がなくなってきています。牧場を続けていくには、工夫と対応力が本当に求められます。」 記者「牧場運営で取り入れている特徴的な取り組みがあれば教えてください。」 富永さん「うちは機械やICTの導入を積極的にやっています。『Uモーション』という発情発見装置で、24時間牛の行動をAIが監視してくれて、スマホに通知が来る仕組みです。あと『牛温恵』という破水や出産タイミングを知らせてくれる機械も導入しています。出産の24時間前に通知が来るので、スケジュールが組みやすくなりました。分娩室にはウェブカメラも2台設置していて、離れていても様子が確認できます。昔は父が牛舎で寝泊まりしていましたが、今はだいぶ楽になりましたね。」 記者「今後富永さんの牧場をどんな牧場にしていきたいですか?」 富永さん「うちは繁殖農家なので、出産や種付けのタイミング管理が非常に重要で、休みも取りづらい仕事です。でも、技術が進めば進むほど、もっと楽になるはずだと信じていて。最終的にはセブ島でパソコンを開いたら『発情しました』って通知が来て、人工授精用のてんとう虫型ロボットが精子を運んで受精させる、そんな未来を思い描いています。メーカーにも提案してるんですけど、まだ現実的じゃないって笑われます。でも、誰かが『それ面白いね』って開発してくれたら、必ず実現すると思うんです。そういう未来の牧場のスタイルを自分たちで切り開いていけたらと思っています。」 牛にいいもの、人にやさしいこと。
記者「富永さんの“こだわり”についてお聞きしたいのですが、何か意識されていることはありますか?」
富永さん「やっぱり牛に“悪いもの”をなるべく与えないっていうのが一番のこだわりですね。結局、人間がその牛の肉を食べるわけで、牛にとって良くないものが入っていたら、それは人間の体にも入ってしまう。だから、できるだけ自然由来のものを使いたいと思ってます。例えば豆腐屋さんから出るおからとか、キノコの菌床など、捨てられるはずだったものを餌として活用してます。キノコ菌って腸にもいいって言われていて、牛の健康にも繋がるし、最終的には食べる人の健康にも繋がると信じてます。」 記者「今後は“食の背景”を重視する消費者も増えると言われています。そういった変化についてどう思われますか?」 富永さん「本当にその通りだと思います。これからの時代、Z世代とか、環境や健康を大事にする人たちがどんどん増えてくると思います。牛が何を食べて育ったかっていう背景も重要視される時代になりますよね。だからこそ、僕らがやってる“自然由来”の餌やりや、廃棄物の再利用といった取り組みはもっと知ってもらうべきだと思ってます。でも、良いことをしてても、発信しなければ誰にも届かないんですよね。だから、今後は“発信力”も農家にとって必要な力だと感じています。」 記者「続いてですが、牧場運営で役立っているオススメの道具や機械があれば教えてください。」 富永さん「うちで一番助かってるのは『哺乳ロボット』ですね。これは子牛に自動でミルクを与えてくれる機械なんですけど、ICタグで一頭ごとの管理ができて、この子は1日何リットル飲めるとか、何回に分けて与えるかも設定できます。昔は哺乳瓶で1頭ずつ与えてて、それだけで1〜2時間かかってました。でも今は、その時間を他の仕事や牛の観察に使える。しかもインターネットに繋がっていて、飲む量やスピードに異変があれば“警告”も出るんです。『あれ、この子今日飲んでないな』っていうのを機械が教えてくれて、病気の早期発見にも繋がってます。粉ミルクも40キロ分くらいセットできて、自動で調整してくれるし、管理画面で子牛の健康状態もわかる。手間が減ったぶん、逆に観察の質は上がってると思います。」 幸せを条件にした畜産経営
記者「富永さんの牧場で愛用しているアソードを導入されたきっかけについて教えてください。」
富永さん「導入のきっかけは、信頼している今川先生が使っていると聞いたことでした。実際にはまだ使ったことがなかったんですが、あの先生が使ってるなら間違いないだろうと。あとは、“使ってみないと効果はわからない”というのが僕の考えなんですよね。高すぎる商品なら別ですが、アソードは1袋20㎏で8,000円ちょっとくらいで試せる価格だったので、『だったら試してみよう』という気持ちで導入しました。営業の方から話を聞くだけじゃなく、実際に使ってこそ本当の価値がわかると思ってます。」 記者「実際に使ってみて、何か変化は感じられましたか?」 富永さん「まだ使い始めたばかりですが、それでもすでに4頭の子牛が生まれました。特に増し飼いしなくても、自然に体格が良く生まれてきている感覚があります。今までは餌をガンガン増やしてやっと大きく育ってたのが、普通の量で大きく育っている印象で。これはアソードの効果かな?と思ってます。もう少し継続して使ってみたいですね。」 記者「アソードの“100%天然の素材”というのも富永さんのこだわりに合っているものですね。」 富永さん「それはすごく大きなポイントでした。僕自身、牛には“悪いものは与えたくない”という考えを持っていて、自然由来の素材である阿蘇の赤土が原料というのはすごく安心感があります。何かと何かを化学的に混ぜたものじゃなくて、元が土ですから。だからこそ、牛にも安心して与えられると思ってます。」 記者「アソードによる臭気対策についてはいかがですか?」 富永さん「匂いはうちでもすごく課題なんですよ。市内に牧場があるので、近くに倉庫や住宅が建つと、どうしても“臭い”って言われることがあって。『ドクターミスト』でアンモニアの分解をしつつ、アソードで牛の体内から臭いを抑えてくれる。硫化水素、つまり“おならの匂い”の原因になる成分を吸着して、体外に出すというものなので、体内外両方からの匂い対策になるんです。これが両輪で効けば、かなり匂い問題が改善されるんじゃないかと期待してます。」 記者「アソードを使った牛の堆肥が、牧草の収量アップにも繋がるという話もあります。」 富永さん「それ、すごく興味ある話ですね。今、牧草畑がどんどん開発で減っているので、少ない面積でたくさん育てるというのは本当に大事。アソードを摂った牛の糞が、より発酵しやすくて良質な堆肥になると聞きました。冬場でもしっかり発酵して、撒いた後の牧草の糖度や収量が上がるっていうのは、かなり魅力的。今は堆肥センターに出してる状態ですが、今後は自分の畑にも活用していけたらと思ってます。」 記者「大きな後押しになった今川先生についても教えてください。」 富永さん「今川先生は、牛の妊娠や分娩に関わるホルモン『インターフェロン・τ(タウ)』を発見した方で、牛の世界では本当に有名な研究者です。僕もその存在を知ってからずっと尊敬してます。その先生が実際にアソードを使って実験されていると知って、『間違いない』と思ったんですよ。ラジオCMとかネット記事でも名前を拝見しましたが、あれほどの方が評価しているなら、信用に値すると思いました。」 記者「最後に、富永さんの“座右の銘”を教えてください。」 富永さん「うーん…最終的にはやっぱり“牛も人も幸せ”ですね。牛がきつい状態ではだめだし、牛のために人間が犠牲になっても続かない。両方がバランスよく幸せじゃないと、この仕事は成り立たないと思うんです。僕ら家族が幸せであって、牛も健康で快適に過ごせること。これがうちの牧場の理想ですね。」 哺乳ロボット
哺乳ロボットは、子牛一頭ごとに最適なミルク量や回数を自動で調整・給乳してくれる先進的な機械です。ICタグによって個体管理ができ、飲む量やスピードの変化を検知して警告を出す機能も備えており、健康状態の把握や病気の早期発見にも貢献します。従来は手作業で1〜2時間かかっていた哺乳作業が自動化され、作業負担を大幅に軽減。インターネット連携により管理画面での健康チェックも可能で、効率と品質の両立が実現されています。大量の粉ミルクもセット可能で、常に新鮮な状態で給乳できる点も魅力。作業の効率化だけでなく、より丁寧な牛の観察やケアに時間を使えるようになる、現場にとって頼れるツールです。
アソード
「アソード」は、阿蘇の赤土を原料とした100%天然由来の飼料添加物で、牛の健康管理と臭気対策を両立させる新しいアプローチとして注目されています。信頼する大学の教授が研究しているから導入したという富永さんの牧場では、使用開始後すぐに体格の良い子牛が自然に誕生し、餌の量を増やさずとも健やかに育つ効果を実感されているそうです。また、牛の体内で硫化水素などの臭気成分を吸着・排出することで、畜舎周辺の匂い問題にも貢献。さらに、アソードを摂取した牛の糞は、発酵しやすく高品質な堆肥になりやすいため、牧草の糖度や収量向上にも期待が寄せられています。自然素材へのこだわりと、牛へのやさしさを兼ね備えたアソードは、富永さんの牧場を支える心強い味方です。
Writer_T.Shimomuro
林田牧場 林田祐知
熊本県 天草市 親牛:14頭、子牛:9頭 取材日:2025年11月11日
天草の風に鍛えられた命
記者「林田さんの牧場では、どのようなこだわりを持って牛を育てているのでしょうか?」
林田さん「うちでは、特に子牛のうちは自由に動き回らせることを大切にしています。まだ部屋に閉じ込めたりせず、4〜5ヶ月くらいまでは放して歩かせるんです。放牧地が遠いので敷地の周辺を自由にうろつかせる形ですが、これでストレスも減って、健康にもいいんですよ。牛が自分のペースで動けるようにしてやるのが一番だと考えています。」 記者「なるほど。そういったスタイルは珍しいと思うのですが、始められたきっかけは何だったのでしょうか?」 林田さん「もう10年ほど前になりますかね。当時、牛をずっと繋いで管理していたんですが、どうも太りすぎたり、健康面でもうまくいかないことがあったんです。細かいうちからしっかり動かしてやる方が、結局は体づくりにも繁殖にも良いんじゃないかと気づいて、それから放し飼いを取り入れました。運動が一番の薬ですね。」 記者「運動以外にも、健康管理で工夫されていることはありますか?」 林田さん「うちはビタミンの投与を一年中欠かさずやってます。ビタミンCや総合ビタミンなどを混ぜて、繁殖成績の向上を狙っています。特に種付けの成功率を高めるためにやっているんですが、それだけじゃなくて、子牛の風邪や肺炎も減った気がします。やっぱり栄養状態を整えておくと、牛全体が元気になりますね。」 記者「天草という土地柄で、牛の飼育に影響している地域特性はありますか?」 林田さん「天草は寒暖差が激しい地域で、夏はすごく暑くて、冬は寒いんです。だから、牛の管理も細かく気をつける必要があります。冬場はヒーターを焚いたり、ジャケットを着せたりして風邪を引かせないようにしています。全国的にもそうかもしれませんが、天草ではその寒暖差への対応が特に重要だと感じています。」 元漁師が歩んだ20年の畜産道
記者「林田さんが畜産を始めたきっかけについて、何かエピソードがあれば教えていただけますか?」
林田さん「もともとは親が数頭だけ牛を飼ってたんですが、高齢で続けるのが難しくなってきて。これはいかんと思って、20年ほど前に自分が本格的に継ぐことにしました。最初は20頭ほどから始めて、少しずつ規模を広げました。実はそれまでは漁師をしてたんです。養殖場で働いてて、そこから牛飼いへ転身。魚と牛では全く勝手が違って戸惑いもありましたが、命を育てるって意味では通じるものも感じています。」 記者「ゼロからのスタートだったということですが、特に大変だったことは何でしたか?」 林田さん「やっぱりお金ですね。資金繰りには本当に苦労しました。最初は借金して牛を導入したり、設備整えたり…それを返していくのがもう大変で。でも、少しでも餌代を浮かせるために、地域の人たちが草刈りで出す“かや”をもらって与えたりして工夫しました。そしたら、思いがけずその“かや”が牛に合ってたみたいで、種がつきやすくなったんですよ。苦労して工夫したことが、いい結果に繋がったのが嬉しかったですね。」 記者「それはすごいですね。今後、牧場の運営について何か展望はありますか?」 林田さん「もうずっと一人でやってきたので、今さら人を雇う気もないんです。ただ、最近では人工授精の成功率も上がって、昔に比べるとだいぶ楽になりました。アソードという飼料を使い出してから、種の付きも良くなって、牛が元気でいてくれる。やっぱり日々の積み重ねと、信頼できる道具や飼料の力も大きいですね。」 記者「林田さんが実際に使っていて“これは役立った”というアイテムがあれば教えてください。」 林田さん「『ビオスリーエース』っていう土壌環境を良くするための菌を1年中与えてるんです。これを使うようになってから、牛舎の環境が格段に良くなりました。昔は子牛がすぐ風邪ひいてたけど、ここ3年くらいは全然。健康な環境を作るって大事だなと改めて実感してます。高い薬を使う前に、まず土から変える。地味だけど、こういうことが後々効いてくるんです。」 利益の前に、感謝を忘れない
記者「林田さんがアソードを本格的に導入されたきっかけについて教えてください。いつ頃から使い始めたんですか?」
林田さん「本格的に使い出したのは、ちょうど1〜2年前くらいですね。最初は堆肥づくりのために振っていたんですが、親牛の体調が悪くなったのがきっかけでした。産後の立ち上がりが悪かったり、腹水が溜まったりして。何か足りないと思ってアソードを牛にも食べさせてみたら、そこから症状が落ち着いてきたんですよ。偶然かもしれませんが、あれ以来大きな病気もなくなって、種付けの成績も良くなりました。」 記者「もともとは堆肥用だったということですが、堆肥に使った時の効果はいかがでしたか?」 林田さん「堆肥の発酵が良くなって、温度の上がりも早かったですね。当時はまだ牛に与える用途じゃなくて、豚向けの飼料が主流だった頃です。それでも『これ、ただの土じゃないな』って感触があって、長年忘れられなかったんですよ。YouTubeで他の農家さんが牛に与えているのを見て、『あ、これならうちも』と思って本格的に導入しました。」 記者「実際に牛に与えてみて、健康面以外に変化はありましたか?」 林田さん「体がしっかり大きくなってきましたね。飼料の吸収が良くなったのか、育ちも早い気がします。下痢が減ったのも大きな変化です。それから、堆肥の質も良くなったので、野菜農家さんに分けたら『味が良くなった』『収量が増えた』って喜ばれました。実際に、みかんやスナップエンドウに使った人からも評判がよくて、うちにも『使ってみんね』って声がかかるようになりました。最初はちょっとしたきっかけでしたけど、今では牛も元気になるし、堆肥もいい、野菜もよく育つ。まさに“生き物を支える土台”みたいな存在です。アソードみたいに自然の力で支えてくれる存在は本当にありがたいですね。」 記者「林田さんの“座右の銘”や、日々の仕事の中で大事にしている言葉はありますか?」 林田さん「やっぱり“生き物に感謝”ってのは、自然と心の中にある言葉かもしれないですね。漁師時代も今の牛飼いの仕事も、いろんな生き物を見てきて、生まれて、育って、死んでいく姿をずっと見てきたからこそ思うところがあります。自分たちはその命に生かされとるけん、やっぱり感謝の気持ちは忘れちゃいけないですね。」 記者「病気の牛や、厳しい状況もたくさん見てこられた中で、その想いはより強くなったんじゃないでしょうか。」 林田さん「そうですね。例えば、昔生まれた子牛で足の形がちょっとおかしくて、育つかどうかも分からんってのがいたんです。でも、その子がなんとか元気に育ってくれた時は、本当に“ありがとう”って気持ちでした。生き物ってのは、こっちがどれだけ手をかけて、気を配ってやれるかで大きく変わる。そういう場面を見るたびに、感謝と責任の重さを感じますね。牛はペットじゃないし、利益を出さなきゃやっていけません。だけど、儲けだけを考えたら絶対に続かないと思います。ちゃんと牛を見て、感謝の気持ちを持って、いい仕事をすれば、結果は後からついてくる。そう信じてやってます。」 ビオスリーエース
牛舎の環境改善に取り組む林田さんが愛用しているのが、土壌環境を整えるための菌『ビオスリーエース』。一年を通して与えることで、以前は風邪をひきやすかった子牛たちの病状の悪化が抑えられるようになったそうです。
アソード
堆肥づくりから牛の健康管理、さらに野菜の品質向上まで、多方面で効果を発揮しているのが『アソード』です。林田さんが本格的に使い始めたのは1〜2年前。もともとは堆肥の発酵促進を目的に使っていたものの、親牛の産後の不調をきっかけに飼料としても取り入れたところ、体調が安定し、種付けの成績も向上。「偶然かもしれないけど、あれから大きな病気もなくなった」と話します。また、発酵の進んだ堆肥は野菜農家にも好評で、味や収量の向上に貢献。「牛も野菜も元気になる、“生き物を支える土台”のような存在」と語る林田さんにとって、アソードは今や欠かせないパートナーです。
Writer_T.Shimomuro
美間坂牧場
佐賀県唐津市 和牛:65頭 取材日:2023年6月14日
はじめに
美間坂牧場では、ICT(※1)導入による効率化とゲノム(※2)活用による品質向上に取り組まれています。また、自家牧草の栽培にも工夫を凝らしており、牛の健康と成長に寄与しています。本記事では、肉牛枝肉共励会で2年連続最優秀賞を受賞した美間坂さんの取り組みについて詳しくご紹介します。
(※1)情報処理および通信技術の総称を指す用語のこと (※2)遺伝子と染色体から合成された言葉で、DNAのすべての遺伝情報のこと ICT化で変わる牧場の日常
ー美間坂さんの牧場でのICT導入について具体的な変化など教えていただけますか?
ICTの活用は私たちの業務を大きく変えました。一つは、牛の分娩に関してです。以前は分娩が近づくと、夜通しで見守る必要がありました。しかし、今ではICTの力を借りて、分娩の兆候が現れたときにメールで通知を受け取ることができます。これにより立ち会う頻度が減り、必要以上の労力を割かずにすむようになりました。私自身、この時間を活用して趣味のゴルフを楽しむ時間が増えたほどです。また、このシステムで体調の微妙な変化もすぐに察知でき、必要なケアを適切なタイミングでできるので、牛たちにも優しい道具だと思っています。 最優秀賞への道:ゲノム活用
ー美間坂さんの牧場でのゲノム検査についてお伺いできますか?
私たちの牧場では、ゲノム検査を行って牛一頭一頭のケアに活かしています。具体的には、BMSという遺伝子検査を導入し、その結果を基にエサの調整や、優れた遺伝的特性を持つ子牛の選び出しています。この方法により、私たちは牛の遺伝的な可能性を最大限に活用することができます。 ーゲノム検査のおかげで「見た目」だけではわからない子牛たち1頭1頭の特性を知ることができるのですね。 そうですね。これらの遺伝情報を通じて、病気への耐性や生産性の向上も図ることができます。実際に、当牧場の牛は2年連続で肉牛枝肉共励会の最優秀賞を受賞しました。これも、ゲノム解析を通じて適切な育成を行えた結果と考えています。 牧草品質が牛育成に与える影響
ー美間坂牧場で自家製の牧草を利用していると聞きましたが、その詳細を教えていただけますか?
自家牧草は私の一つのこだわりでもあります。私たちの牧場では、A飼料の「アソード」を食べた牛の堆肥を活用して、土壌を肥沃に保ち、そこで自家製の牧草を栽培しています。この牧草は栄養バランスが理想的で、牛たちの健康維持と成長にすごく役立っています。高品質な牧草を与えることで、種付けの成功率が上がっている気がします。また、自家製の牧草を使用することで、飼料価格の高騰への対策にもなっています。そういった点も含めて、牛たちの品質向上に貢献しています。 ー牧草作りは季節や天候などの影響をうけるのでとても労力がかかるそうですが、美間坂さんお一人でされているのですか? そうですね。基本的には私一人ですべて行っています。一人で牛の世話と牧草の栽培を手掛けるのは確かに大変な作業です。「牛への愛情」があるからこそ、この仕事が続けられるのでしょうね。 ーありがとうございました。 編集後記
今回、美間坂さんの牧場を訪問し、ICT技術の導入やゲノム検査、自家牧草栽培など、革新的な方法で畜産業に取り組む姿を間近で見ることができました。畜産業と聞くと伝統的なイメージが強いかもしれませんが、美間坂さんの牧場のように、最新の技術を活用しながら経営する姿は、まさに新時代の畜産業の姿だと感じました。畜産業とは「牛への愛情」と語る美間坂さんの笑顔には、深い愛情と喜びが溢れていました。
こだわりのアイテム
自家牧草
美間坂さんの育てる牧草はアソードを取り入れた牛の堆肥から作られます。
牧草の質次第で種付けの良さが変わってくるため牧草づくりには特に強いこだわりをもって取り組んでいます。
Writer_T.Shimomuro
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概要和牛農家に3プライドを取材しました。 ■取材日時■
10月 2026
■アソード効果一覧■
すべて
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