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養豚家 3プライド記事

堀田農産有限会社 堀田秀行の3プライド

6/18/2026

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堀田農産有限会社 堀田秀行
岐阜県 下呂市
母豚:80頭
取材日:2026年6月18日
  • 石だらけの開拓地から納得の豚を
  • ブランドは、豚ではなく信頼が育てる。
  • 昨日の正解を、今日も疑う。

石だらけの開拓地から納得の豚を

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記者「堀田さんが養豚を続ける中で、特に大切にしてきたことは何でしょうか。」

堀田さん「一番大切にしてきたのは、地域の皆さんにできるだけ迷惑をかけない環境をつくることです。養豚はどうしてもにおいの問題がついて回りますし、実際にこれまで近所の方から厳しいご意見をいただいたこともありました。だからこそ、『どうすれば少しでも快適な環境をつくれるか』をずっと考え続けてきました。納豆粉末を飼料に取り入れたり、特殊な水を活用したり、ビタミンEを強化した飼料を使ったりと、肉質の向上だけでなく、豚舎環境やにおい対策にもつながることは積極的に試してきました。派手なことではありませんが、地域の皆さんに安心して見守っていただける牧場であり続けたいという思いが、今でも私たちの原点です。」


記者「そうした考え方は、牧場の歴史とも関係があるのでしょうか。」

堀田さん「その思いの背景には、うちの牧場が歩んできた歴史があります。戦後、父がこの開拓地へ入植したことが牧場の始まりでした。父は戦争から戻った後、自転車やバイクなどのモータース関係の仕事に携わっていましたが、もともと農業への関心が強く、農家の三男という立場もあって畜産の道に進みました。ブロイラーやウサギ、実験動物の飼育など、さまざまなことに挑戦した末に養豚へたどり着いたんです。養豚を続ける中では、どうしてもにおいの問題が避けられず、地域の方から厳しいご意見をいただいたこともありました。だからこそ、『どうすれば少しでも地域に迷惑をかけずに養豚を続けられるか』を常に考え、飼料や水なども含めてさまざまな工夫を積み重ねてきました。父から受け継いだ『まずは挑戦してみる』という姿勢が、今の牧場づくりにもつながっていると思います。」


記者「堀田さんご自身は、どのような経緯で養豚経営を引き継がれたのでしょうか。」

堀田さん「私は学校を卒業した後、すぐに家業へ入ったわけではなく、建設会社などで働いていました。ただ、父が60歳を迎えた頃に『そろそろ戻ってきてほしい』と言われたんです。そこで家業へ戻ったのですが、その当時の規模では家族を十分に養っていくのは難しい状況でした。だからこそ、『このままではいけない、自分がもっと大きくしよう』と決意したんです。最初は母豚30頭程度からのスタートでしたが、ただの家族経営で終わるのではなく、企業的な養豚経営を目指しました。地域の小さな農家という枠にとどまらず、養豚だけでしっかり生活できる事業に育てたいという思いが強かったですね。その目標を胸に、一歩ずつ規模拡大に取り組んできました。」


記者「会社組織へ移行された背景には、どのような思いがあったのでしょうか。」

堀田さん「農家というと、どうしても家族みんなで働くのが当たり前という感覚があります。でも実際には、奥さんが一生懸命働いていても、きちんとした給与として手元に残らないケースが多いんです。私はそれに違和感を持っていました。夫婦で同じように頑張っているのなら、正当に評価される仕組みが必要だと思ったんです。そこで2002年に有限会社化し、妻も役員として経営に参加してもらいました。会社として責任ある経営を行い、働いた分はしっかり報酬として支払う。そんな当たり前のことを形にしたかったんです。施設の整備も借金を最小限に抑えながら、自分たちでできることは自分たちでやるという姿勢で、コツコツと積み上げてきました。」


記者「現在のブランド豚『納豆喰豚(なっとくとん)』は、どのように誕生したのでしょうか。」

堀田さん「もともとは県のブランド豚として活動していたんですが、流通や販売の考え方の違いもあり、信頼していた精肉店さんと独自ブランドを立ち上げることになりました。その時に生まれたのが『納豆喰豚』です。うちでは以前から豚に納豆を与えていたんですが、『納豆を食べた豚』という意味だけでなく、『お客様が納得して買ってくださる豚肉にしたい』という願いも込めて名付けました。肉の特徴としては、豚肉特有の臭みが少なく、しっかりとした旨味、口どけの良い脂、やわらかな食感が特徴です。実際にシェフや料理人の方々からも『脂がやさしく甘い』『肉の味がしっかりしている』と高く評価していただき、全国からお問い合わせをいただくようになりました。現在は精肉だけでなく、納豆喰豚を使った加工品の開発にも力を入れています。豚肉のアヒージョやリエットなど計4種類の缶詰を商品化し、下呂市のお土産やふるさと納税の返礼品としても採用されています。常温で保存・持ち運びができるため、ご家庭用はもちろん、お土産や贈り物としても多くの方に利用していただいています。また、ビタミンEを強化した飼料や特殊な水の活用など、肉質向上と臭い対策のための工夫も続けています。そうした積み重ねが今の納豆喰豚の味につながっていると思います。」

ブランドは、豚ではなく信頼が育てる。

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記者「『納豆喰豚』は地域で高い知名度を持つブランドになっていますが、ブランド化を進める中で苦労されたことはありますか。」

堀田さん「ブランド化で一番難しいのは、実は豚を育てること以上に、販売する側との価値観を合わせることなんです。私たちは餌や飼育方法にこだわることで品質を高めていますが、その分どうしても生産コストは上がります。一方で販売するお店には『いくらならお客様に買っていただけるか』という事情があります。その価格の落としどころを見つけるのが本当に難しいんです。だからこそ、単に安く売ることを目指すのではなく、『なぜこの豚肉を売るのか』という理念を共有できるパートナーが必要になります。お互いに品質を大切にしながら適正な価格で届ける。その関係づくりに一番苦労しましたし、今でも大切にしている部分ですね。」


記者「ブランド豚だからこそ直面した、具体的なエピソードがあれば教えてください。」

堀田さん「以前、あるホテルで納豆喰豚を採用したいという話があったんです。経営層の方は『看板商品として使いたい』と高く評価してくださったのですが、実際に現場へ話が進むと、今度は原価率の問題が出てきました。料理人の皆さんも品質は認めてくださるんですが、どうしてもコスト管理が必要になります。結果として導入が進まなかった時期もありました。ブランド豚は品質が評価されても、それだけで採用されるわけではありません。経営者の考え、現場の事情、お客様の価格感覚、その全てが噛み合わなければ続かないんです。だからブランドづくりは良い豚を作るだけでなく、価値を理解してもらう努力の積み重ねなんだと実感しました。」


記者「逆に、生産者としてやってきて良かったと感じた出来事はありますか。」

堀田さん「とても印象に残っているのが、テレビ局の取材を受けた時のことです。取材スタッフの方は普段からさまざまな農場を訪れているそうなんですが、『ここは本当に臭いが気にならないですね』と言ってくださったんです。私たちは長年、納豆粉末や飼育環境の改善に取り組み、臭い対策を続けてきました。その努力を第三者に評価していただけたことが本当に嬉しかったですね。テレビに出たこと自体よりも、『今まで続けてきた方向性は間違っていなかったんだ』と確認できたことが大きかったです。派手な成果ではありませんが、地道な積み重ねが認められた瞬間だったと思っています。」


記者「地域との関わりの中で、特にやりがいを感じる瞬間はありますか。」

堀田さん「地域の学校給食で納豆喰豚を使っていただいているのですが、子どもたちが見学に来てくれることがあるんです。最初は『豚舎って臭いんじゃないの?』と言っていた子どもたちも、子豚を見ると目を輝かせて『かわいい!』と夢中になります。そして帰る頃には豚に親しみを持ってくれるんです。子どもたちだけでなく先生方も興味深そうに見学してくださる姿を見ると、食べ物の背景にある現場を知ってもらう大切さを感じます。そうした交流は大きな励みになりますね。ただ一方で、自分から『うちが一番だ』と言うつもりはありません。お客様や地域の皆さんが評価してくださるからこそ今がある。その気持ちは忘れないようにしています。」


記者「堀田さんがおすすめされるアイテムがあれば教えてください。」

堀田さん「長年続けているものの一つが、ビタミンEを強化した配合飼料ですね。これは以前、岐阜県のブランド豚づくりの取り組みの中で導入されていたもので、私たちもその考え方を受け継いできました。ビタミンEには抗酸化作用があり、肉質の維持に役立つと考えています。実際にビタミンEをしっかり摂取した豚肉は、時間が経った時の色持ちが良く、ドリップと呼ばれる肉汁も出にくい傾向があります。ドリップが少ないと見た目が良いだけでなく、肉本来の風味や鮮度感も保ちやすくなるんです。派手な変化ではありませんが、品質を安定させるためには非常に重要な取り組みだと感じています。」


記者「納豆粉末についても深堀して教えてください。」

堀田さん「商品名は「ナットドライ・イーセル」と言って、もともとは豚舎の臭い対策として導入したのがきっかけでした。養豚はどうしても臭いの問題がつきまといますから、地域の皆さんにできるだけ迷惑をかけない環境を作りたいという思いがあったんです。実際に使い続ける中で、臭い対策だけでなく、豚の健康状態や肉質にも良い影響があるように感じるようになりました。もちろん科学的に全てを証明したわけではありませんが、お客様や取引先から『脂が甘い』『肉の味がしっかりしている』と評価していただけるようになり、納豆喰豚の特徴の一つにもなっています。今では単なる資材ではなく、納豆喰豚というブランドを支える大切な要素の一つになっていますね。」

昨日の正解を、今日も疑う。

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記者「ライトミネラルを導入されたきっかけについて教えてください。」

堀田さん「ライトミネラルを知ったきっかけは、養豚専門誌に掲載されていた広告でした。当時、私が一番頭を悩ませていたのが豚舎の臭いの問題だったんです。養豚は地域の理解がなければ続けられない仕事ですから、『なんとか臭いを減らしたい』『近隣の方に迷惑をかけたくない』という思いが強くありました。そんな時に広告を見つけて問い合わせをしたのが始まりです。ただ、広告はあくまで広告ですから、最初から全面的に信じるわけではありません。本当に効果があるのか、自分の農場で使って結果が出るのかを見極める必要があります。実際に試しながら判断していく中で、今も長く使い続ける資材の一つになっています。」


記者「導入する際に決め手となったポイントは何だったのでしょうか。」

堀田さん「私が興味を持ったのは、ミネラルを自然の形で活用するという考え方でした。昔から『犬は体調が悪くなると土を掘って食べる』という話がありますよね。土の中に含まれるミネラルを本能的に求めているのではないかと言われています。もちろん何でもいい土ではなく、安全性が確保されていることが前提ですが、自然由来のものを活用して体調管理につなげるという考え方には納得できる部分がありました。私はもともと、できるだけ薬に頼る前に豚自身の力を引き出したいという考えを持っています。そういう意味でも、自分の目指す養豚の方向性と合っていたんです。」


記者「導入後に感じた変化はありましたか。」

堀田さん「正直に言うと、『これを入れたから全てが良くなった』とは言えません。養豚は飼料や環境、管理方法など、さまざまな要素が組み合わさって結果が出る仕事ですからね。ただ、うちの農場は長年にわたって事故率が低い状態を維持できています。現場では多少の疾病が出ることもありますが、それでも大きく崩れることなく推移していますし、獣医さんからも『病気が少ない農場ですね』と言われることがあります。ライトミネラルだけの効果とは言えませんが、納豆粉末や各種添加剤、日々の管理とあわせて、豚の健康維持を支えてくれている要素の一つだと感じています。」


記者「堀田さんが大切にしている考え方や座右の銘を教えてください。」

堀田さん「一言で表すなら『生涯学習』ですね。養豚は経験も大切ですが、それだけでは時代についていけません。新しい技術や資材、飼育方法が出てきたら、まずは話を聞き、良さそうだと思ったら試してみる。その繰り返しです。よく『こだわりは何ですか』と聞かれるのですが、私は『こだわりを持ちすぎないことがこだわり』と答えることがあります。もちろん軸となる考え方はあります。でも、それ以外は常に改善の余地があると思っています。地域に迷惑をかけないこと、美味しい豚肉を届けること、その目的のためなら新しい挑戦を続ける。だからこそ、生涯勉強、生涯学習という言葉が一番しっくりきますね。」
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ビタミンE強化の配合飼料

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ビタミンEを強化した配合飼料は、豚肉の品質維持を目的に長年活用されている飼料です。抗酸化作用を持つビタミンEを強化することで、肉の色持ちやドリップの発生を抑え、鮮度感や風味を保ちやすくすることが期待されています。目立つ変化ではありませんが、安定した品質の豚肉づくりを支える取り組みとして活用されています。

ナットドライ・イーセル

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「ナットドライ・イーセル」は、豚舎の臭気対策を目的に導入された納豆粉末です。継続して活用する中で、臭気対策だけでなく、豚の健康維持や肉質にも良い影響が感じられ、ブランド豚づくりを支える資材の一つとして活用されています。取引先や購入者からは「脂が甘い」「肉の味がしっかりしている」といった評価も寄せられており、納豆喰豚ならではの特徴づくりに役立てられています。

納豆喰豚の加工品

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納豆喰豚は精肉だけでなく、加工品にも展開しています。現在は豚肉のアヒージョ、リエットなど計4種類の缶詰を販売。下呂市のお土産や、ふるさと納税の返礼品としても採用されています。缶詰は常温保存が可能なため、贈答用や旅行のお土産としても利用しやすく、納豆喰豚のおいしさを手軽に楽しめる商品となっています。

ライトミネラル

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ライトミネラルは、豚舎の臭気対策をきっかけに導入された添加剤です。養豚専門誌で紹介されていたことから興味を持ち、実際に農場で試しながら効果を確認したうえで、現在まで継続して活用されています。また、自然由来の鉄ミネラルを活用し、薬に頼る前に豚本来の力を引き出すという考え方にも共感し、導入の後押しとなりました。養豚では飼料や飼育環境、日々の管理などさまざまな要素が健康状態に影響するため、ライトミネラルだけで効果を判断することはできません。しかし、長年にわたり事故率の低い農場づくりや豚の健康維持を支える添加剤の一つとして、日々の飼養管理に役立てられています。
Writer_T.Shimomuro
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    概要

    養豚家に3プライドを取材しました。

    ■養豚農家一覧■

    すべて
    (合)ピッグス
    (有)コーシン
    (有)宮崎三協グループ
    (有)大西海ファーム
    (有)本宮ポーク
    近藤スワンポーク

    ■取材日時■

    6月 2026
    5月 2025
    4月 2025
    3月 2025
    10月 2022
    7月 2022
    6月 2022
    5月 2022
    1月 2022
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【協力】株式会社日本リモナイト
本社:熊本県阿蘇市狩尾289番地
熊本営業所:熊本市北区龍田3丁目32−18

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